アップルのスマートスピーカー「HomePod」の凄いところとダメなところ 重低音が魅力、どれくらい会話できるの? スキルの対応は?

8月16日より予約購入が開始したHomePodが編集部に届きました。スマートスピーカーは、すっかりAmazon、Google、LINEの印象しかない日本市場ですが、待望のApple製品とあって気になる人も多いはず。まずはロボスタらしく、HomePodの概要、開封の儀、更にはSiriのアシスタント機能と空間認識技術などについてレビューしていきたいと思います。


Appleファン向けのスマートスピーカー

まず、「HomePod」はホームアシスタント「Siri」に対応したスマートスピーカーです。他社製品と同様、スマートスピーカーに話しかけて、「Siri」に天気やニュースを聞いたり、人生の相談をしたり、音声インタフェースでいろいろなことができます。また、曲目やアーティスト名を発話して、約5000万曲の音楽に対応したApple Musicから音楽を再生して楽しむことができます。

ただし、他社製品と大きく異なる点があります。それはiPhoneやiPadなどのiOS製品を使用していないと、初期設定や利用が不便という点です。そのため「iPhoneやiPadを使っている」「Apple Musicに契約している、契約するつもり」というユーザー以外には、ちょっとオススメしにくい製品になっています。

また、Amazon Alexaなら「スキル」、Googleアシスタントなら「アクション」といったアプリの類を後から追加することで機能が拡張できますが、HomePodには同様のアプリの追加環境が用意されていません。


ハード的な特徴は

HomePodの内部構成としてまず、6つのマイクロフォンのアレイを備えています。複数のマイクアレイを搭載している理由は、ユーザーのいる方向を検知してビームフォーミングでその方向に聞き耳を立てる、あの方式ですね。また、自動低音補正のための低周波キャリブレーションマイクロフォンなどを内蔵し、HomePodがどこに置かれているのか、自らの室内での位置を感知し、それに合わせて自動的に音を調節する「空間認識技術」があります。音質は、ずっしりとした重低音サウンドが特徴的です。(更に詳しく知りたい読者は以下の記事で紹介しているので参照してみてください)

これから開封や設定について紹介していきますが、もう一度言っておきます。「HomePod」はiOSデバイスを使用している人で、かつ、音楽をApple Musicで聞いている人向けの製品です。そのためiOSデバイスを持っていないと設定ができず、使用することもできません。また、ワイヤレススピーカーとして使う場合も、AppleのAirPlay(AirPlay 2)機能を使って、iPhoneの外部スピーカーとして使用できるものの、Andoroid端末からはBluetooth接続でワイヤレススピーカーとして使用することはできません。


HomePod 開封の義

それでは開封と設定をズバッと紹介しましょう。



HomePodはこのような箱に入っています。箱はずっしりと重く、HomePodの重厚さを感じます。「HomePod」のロゴの上にうっすらと見えますが、これはクリアラッピングに包まれている状態です。これをはがすとき、アップルらしさを感じられますよ!



箱の中には本体、ユーザーガイド、説明書、保証書が付属しています。少し見づらいかもしれませんが、コードが纏まっているのが分かります。ユーザーにとっては嬉しいですね。


設定は簡単です。なんといっても、iPhoneを近づけるだけで基本的な設定やリンクができてしまうのはちょっとした驚きです。


【設定方法】
・本体から伸びる充電コンセントを挿す。



・HomePodの天面が鮮やかな色になったら


・同じWifi(SSID)に接続しているiPhone等を本体を近づける。

この画面が出たらOK

これで初期設定が完了。あとは表示されたHomePodをタッチして、数回選択肢を選ぶだけです。


どんなことができるのか、できないのか

それではレビューをしていきたいと思います。レビューでは、Siriのアシスタントとしての機能と使用感、空間認識技術や音質についての感想を伝えていきます。


スキル追加はなし、必要な情報提供機能は装備

日常的によく使用する機能であるタイマー、アラーム、天気予報、リマインダーなどは他のスマートスピーカーと同様の機能があるので不便に感じることがありません。この他に確認できた機能には、着信確認、メッセージの読み上げ、iPhoneを探す、ラジオ・ニュースを聞くなどがありました。前述のとおり、Siriにはアプリやスキルを追加する拡張機能はありません。

会話も楽しめます。iPhone等でお馴染みになっているSiriは会話に回答する際に「ゾルタクスゼイアン」(都市伝説系の会話)や「イルミナティー」(秘密結社の名称)といった謎の単語が含まれていることがあり、しばしば話題になりますが、HomePodのSiriでも同様の回答が返ってきます。また、初期の会話AIの名前でSiri開発の参考となった「ELIZA」(イライザ)の話や怖い話なども聞いてみました。更にはOK Google、モノマネなどについても問いかけ、エンターテイメント要素を持って返答することも確認できました。

怖い話 皿屋敷



質問のしかたにコツが必要

Siriには、何かの言葉の意味や、人物やモノ、出来事について質問できます。iPhoneなどでは、「こちらの情報がみつかりました」等といいながら、画面にWikiの当該ページを表示することも多いのですが、音声だけのスマートスピーカーではそうはいきせん。ちゃんとWikiで書かれている内容を音声で読み上げてくれるケースが比較的多いのですが、他のスマートスピーカーと比べると質問を認識してくれる理解度は高くありません。主に簡潔に、短い質問であれば認識してくれる印象です。
例えば、4字熟語の「唯我独尊」について聞きたい場合は、「Hey Siri、唯我独尊って何?」と聞くと応えてくれます。それを「Hey Siri、4字熟語の唯我独尊ってどんな意味?」と聞くと質問を理解してくれません。最初の聞き方を組み合わせた「4字熟語の唯我独尊って何?」でもダメです。他にも花のキンモクセイについて聞く場合、「キンモクセイって何?」「キンモクセイについて教えて」はOK、「キンモクセイを教えて」ではOKのときと、「場所」と認識して近くの店舗名や公園名を回答することがありました。ちなみに「キンモクセイってどんな花?」は質問を認識しません。そのため、HomePodのSiriに聞くときは「◯◯◯って何?」もしくは「◯◯◯について教えて」が基本となり、多様性は乏しいと言えるでしょう。



空間認識技術

「空間認識技術」は前述したとおり、自らの室内での位置を感知し、それに合わせて自動的に音を調節する機能です。HomePodを設置する位置をいろいろと変えてみましたが、その効果は正直よく分かりませんでした。もう少し長い期間、利用しているとその違いがわかるようになるのかもしれません。

HomePodの空間認識技術ってなに?
空間認識技術は、自らの室内での位置を感知し、それに合わせて自動的に音の調節を行う。例えば、センターボーカルは中央定位で指向性のある音で流し、バック音楽は拡がりを持たせて流すといった音響効果を一台で表現する。


低音強調はすさまじい

今回は著作権の関係上、音楽を流して動画等で紹介することはできないのが残念ですが、音質はずっしりと重く、低音が強いのが印象的です。机の上にいろいろなものを起きまくっていると、共振して賑やかなほどです。好みによりますが、多くの人が深みを感じられる、好まれやすい傾向の音質を実現しているように思います。


アップル連携と音楽に特化したスマートスピーカー

普段、Amazon EchoやGoogle Home、LINE等のスマートスピーカーを使用している個人的な感想としては、良くも悪くも音楽再生に特化したスマートスピーカーだと感じます。そもそも、iOSデバイスでの使用を前提にしている点で、万人が使いやすい製品を目指しているわけではないでしょう。また、スキルなどの拡張アプリがないこと、会話能力の多様性不足も満足しづらい部分です。
一方で、重低音を強調したセッティングは単体でも音質にこだわって開発された製品だと感じます。ワイヤレススピーカーとして使用するにも、汎用性が高いけれど、音質が劣化するBluetoothの接続機能を切り捨てて、アップルの独自規格ながら音質で妥協のない「AirPlay」接続を搭載している点は、音質にこだわったというメッセージなのかもしれません。

なお、いろいろ含めても比較的、少々高価なHomePodですが、もしかしたら低価格板が登場するかも、という噂もちらほらとあるので、そちらも通過情報をキャッチし次第、紹介したいと思っています。

関連サイト
HomePod 公式サイト

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ロボスタ編集部
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