受付や案内、接客は会話ロボットやアバターロボットが担当 ユニキャストが非対面の接客「DX推進サービス」発表 Pepperやtemiを活用

株式会社ユニキャストはロボットによる非対面・非接触での接客案内を中心とした「DX推進サービス」の提供を2020年5月22日より開始することを発表した。

同社は「企業受付 for Sota」「移動案内 for temi」「接客ガイド for Pepper」の他、Webやモバイルアプリ開発を主としたクライアントワーク事業や基幹システムの保守運用やクラウド化を手がけるITインフラ事業のノウハウも組み合わせて、企業の課題から最適なサービスを提案する。


withコロナの状況下における企業のDX推進を支援

同社は、新型コロナウイルスの影響によって、ロボットを使って非対面・非接触での接客案内へのニーズが高まっているとしている。
緊急事態宣言が順次解除され、企業においては、いわゆる「withコロナ」の状況下で事業活動を行っていく必要があり、それには大きく変えなければいけない業務オペレーションも出てくる状況にある。受付など初期の接客業務もそのひとつ。

同社はスタッフの代わりに不特定多数の顧客に対して非接触で接客案内を行うサービスを提供する。スタッフの不安を軽減させるとともに、ロボットのコア業務への活用を含めたDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進することで、企業の持続的発展に貢献していくとしている。


企業受付 for Sota

コミュニケーションロボット「Sota」がスタッフの代わりに、来訪した顧客の初動対応を担当。Sotaはスマホ・PCや電話を通して来客を担当スタッフに直接伝える。通知を受け取ったスタッフはSotaを介して、受付の顧客にメッセージを送信できる。また、これまで顧客が紙に記入していた入館情報は、タブレットから入力することでクラウド上に記録。いつ・どんな目的で来訪したのかをクラウドで管理し、いつでも参照できるようになる。さらに顔認証機能を用いることで、2回目以降の来訪の際は「必要事項の入力を省く」「特定のお得意には特別な挨拶を行う」など、顧客にも便利に感じてもらえるような受付が実現できる。

かわいらしいロボットが受付の初動対応を実施。(画像は企業受付for「Sota」ホームページから引用)



店舗やショールームには移動案内 for temi

テレプレゼンスロボット(遠隔操作ロボット)「temi」がおぼえた場所を移動しながら、店舗やショールーム、展示場を自動で案内する。6月より提供開始予定。​店舗やショールームでの説明、受付から部屋への誘導、介護施設での巡回見守りや入居者様との会話など、様々なシーンで活用できる。

■temiの移動デモ動画



接客ガイド for Pepper

Pepperが顧客にとって最適な接客案内アシスタントとなる。Pepperの機能は利用するサービスによって異なる。サービスにはPepperが接客するにあたっての基本的なサービス群の「基本接客パック」、声や胸のタブレット操作に反応して、Pepperが会社やサービスを紹介する「プレゼンパック」、Pepperがお客様を発見し、Pepperリモコンを通してスタッフに知らせる「受付通知」、Pepperが英語・中国語・韓国語で接客案内する「外国語対応パック」などを用意した。

■サービス詳細
「基本接客パック」
Pepperが接客をするにあたっての基本的なサービス群を提供。
・お客への呼びかけ:お客への呼びかけを行い、スタッフのコミュニケーションの機会を生み出す。
・Pepperリモコン:リモコンで設定した任意のトークや動作をPepperが行うことができる。
・Visitor Analytics:Pepperのお仕事内容がまるわかり。接客した人数、性別や年代までダッシュボードで一覧できる。

「プレゼンパック」
声や胸のタブレット操作に反応して、Pepperがユーザーの会社やサービスを紹介する。豊富な実績のある専属のスタッフが、ユーザーの利用シーンに最適なシナリオ作成をお手伝い。

「受付通知」
Pepperがお客を発見すると、Pepperリモコンを通してスタッフにお知らせ。たとえば、夜のオフィスや店舗の見守り役としてもPepperが活躍する。

「外国語対応パック」
Pepperが英語・中国語・韓国語で接客案内をする。インバウンド集客を成果に結びつける秘策として、空港やホテルに多くの導入実績をもつ。

「アンケート」
胸のタブレットを使ってアンケートを行う。アンケート結果は、Pepperリモコンからいつでも確認できる。ただアンケートを取得するだけでなく、観光地のルート案内や住宅展示場での商品案内などお客の悩みも解決できる。

「その他のオプション」
・記念撮影:ポーズを決めたPepperとお客が記念撮影をする。ロゴなどを胸のタブレットに表示できる。

・ゲームパック:Pepperの様々な機能を実体験できるゲームを提供。体感待ち時間を短縮し、円滑なコミュニケーションを促す。商談中のお客の子どもの相手役等でも活用している。

・リコー複合機連携(PDF印刷):対応するリコー製複合機とPepperが連携し、必要なドキュメントを印刷する。例えば、ホテルにおける周辺案内マップの出力や展示会におけるパンフレットの出力等、幅広い業界において、接客案内の付加価値づくりに貢献する。

・外部デバイス連携:ネットワークを介して、ほかの機器やサービスと連携し、Pepperが付加価値の高いお仕事をする。
(事例:理研産業主催のフェアにおいて、内田洋行のAV制御システム「codemari」とPepperが連携し、Pepperに話しかけてオフィスのAV機器を制御する、未来のオフィスをイメージしたデモを実施。)

ユニキャストは企業からロボットによる非対面・非接触での接客案内サービスのニーズを強く受け、対応するサービスの提供準備を進めていく。なお、現在までの取引先や導入事例は、以下から確認できる。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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