ホテルの手荷物運びやフライドポテト調理もロボットで (後編) JAPAN PACK、HCJレポート
2022年2月15日から18日の日程で開催された、「JAPAN PACK 2022 日本包装産業展」と「HCJ2022(「第50回 国際ホテル・レストラン・ショー」「第43回 フード・ケータリングショー」「第22回 厨房設備機器展」の3つからなる展示会)」レポートの後編。前編はこちら。
■ロビジーブースはロボットカフェを演出
■リンレイはCYBERDYNEの掃除ロボットを活用
■遠隔接客端末、IoT端末としてのシャープ「RoBoHoN」
■自動倉庫技術を使った手荷物自動預かり「バゲッジキーパー」
■シンテックホズミのロボットはホテルで活躍中
リンレイはCYBERDYNEの掃除ロボットを活用
リンレイのブースではCYBERDYNEの掃除ロボット「CL02」が出展されていた。リンレイのカーペット用のケミカル剤を使うことで、毛足の長いカーペットも掃除することができるという。リンレイは東急コミュニティーと2020年1月からオフィスビル清掃にロボット掃除機を使う実験を行なっている。
遠隔接客端末、IoT端末としてのシャープ「RoBoHoN」
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ホテル向けソリューションとしては、シャープ「RoBoHoN(ロボホン)」を使った法人向けの新しい提案が行われていた。ロボホンがセンサーによる自動案内のほか、遠隔接客端末として使用でき、非対面・非接触で受付ができるというものだ。操作側はロボホンから送られてくる映像を見ることもできるし、手元の端末から文字入力することで、ロボホンに喋らせることもできる。
このほか、室内のテレビ端末と連携することもできる。最近のビジネスホテルではレストランや大浴場、またコインランドリーなどの混み具合を室内のテレビで確認することができるが、それらIoTソリューションとロボホンが連動するというものだ。シャープが2022年4月から販売する、ホテル客室向けインフォメーションシステム「Inforia」と連携する。
自動倉庫技術を使った手荷物自動預かり「バゲッジキーパー」
個人的にインパクトがあったのが、オカムラの自動搬送型荷物保管システム「バゲッジキーパー」である。自動倉庫技術を使って、客の手荷物を自動で受け取ったり受け渡しできるシステムだ。それだけならコインロッカーと同じだが、コインロッカーでは人の手が届く範囲までしか容積を使えない。だが、このシステムなら空間をもっと有効活用できる。すでに2件、「変なホテル奈良」と「ホテルタビノス京都」に導入事例がある。
オカムラではホテル以外の場所、駅や空港にも展開していきたいと考えているという。たとえば、このシステムに手荷物を預けてしまって、そのコンテナごと客の目的地まで運んでしまえば、客は手ぶらで旅行することもできる。インバウンド消費などが回復する「アフターコロナ」を見据えたソリューションだ。
シンテックホズミのロボットはホテルで活躍中
搬送ロボットで知られるシンテックホズミも株式会社タップのブースにて、搬送などマルチユースのサービスロボット「AISLE」シリーズを出展。これらはすでに名古屋マリオットアソシアホテルで手荷物やリネン類を運んだりするのに使われているという。
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森山 和道フリーランスのサイエンスライター。1970年生。愛媛県宇和島市出身。1993年に広島大学理学部地質学科卒業。同年、NHKにディレクターとして入局。教育番組、芸能系生放送番組、ポップな科学番組等の制作に従事する。1997年8月末日退職。フリーライターになる。現在、科学技術分野全般を対象に取材執筆を行う。特に脳科学、ロボティクス、インターフェースデザイン分野。研究者インタビューを得意とする。WEB:http://moriyama.com/ Twitter:https://twitter.com/kmoriyama 著書:ロボットパークは大さわぎ! (学研まんが科学ふしぎクエスト)が好評発売中!