COBOTTA アイデアチャレンジ最優秀賞は進化した「クレープロボット」が受賞!WRSはロボット展で体験コーナーを設置

2022国際ロボット展では、人協働ロボット「COBOTTA」(コボッタ)を活用した愛知工業大学の「COBOTTAクレーププロジェクト」が展示、紹介されていた。「COBOTTA アイデアチャレンジ」のWINNERの実績を持って。



COBOTTAアイデアチャレンジとは

経産省とNEDOが主催する「World Robot Summit 2020」の併催事業として、デンソーの協力のもとアイデアコンテスト「COBOTTAアイデアチャレンジ」が開催された。デンソーウェーブの協働ロボット「COBOTTA」を活用して、家庭・レストラン・ショップ・オフィス・ラボラトリー・工場など、さまざまな場所での「日常の課題を解決する」アイデアを募集するコンテストだ。
その結果、最優秀賞に愛知工業大学のクレーププロジェクト「COBOTTAクレーププロジェクト」が輝いた。



テーマは「日常の課題を解決する」
審査項目
提案された内容について、以下の観点で審査を行います。
・創造性:独創的なアイデアである。
・技術力:COBOTTAを、効率的に安全に動かせている。
・課題解決:社会的な課題を解決するアイデアである。
・市場性:ビジネスとして成り立つ可能性のあるアイデアである。
・プレゼン力:ピッチコンテストにおいて、伝える力を総合的に判断。

このシステム「COBOTTAクレーププロジェクト」はロボスタの読者にはお馴染みかもしれない。「ロボカップアジアパシフィック2021あいち」でも展示され、多くの来場者を驚かせた。ロボスタの記事でも注目されたシステムだ。

2台の「COBOTTA」が別の役割ながら連携して協働するところも見どころ


COBOTTAクレーププロジェクトのデモ

今回展示されたのはその新バージョンで、前回より自動化の範囲が広がり、人の作業量が少ないものに改善が進んでいた。

クリーム、ソース・ジャム、トッピングなど、タブレットを使って選択すると、後はロボットが適切な内容で自動でクレープを作ってくれる。味のバリエーションも増えた。前回のデモより、人が介入する作業が減り、より自動化がブラッシュアップされた。

クレープの種類やトッピングをタブレットで選択。あとはほぼ全自動でロボットがクレープを作ってくれる

クレープ屋さんの現場に則して「トンボ」を使用

焼き上がったフワフワのクレープを豪快にすくいあげる

クリームやトッピングを入れるため、隣のロボットへとクレープを移動

なお、このシステムは今回もカメラ(ビジョン)を一切使用していない。開発をシンプルにし、導入コストを削減するためのコンセプトのひとつ。

■COBOTTA アイデアチャレンジ最優秀賞「クレーププロジェクト」

COBOTTAアイデアチャレンジ
COBOTTA アイデアチャレンジ公式サイト


WRSはロボット操作&プログラミング体験コーナー

「World Robot Summit」(WRS)も2022国際ロボット展に出展。
ロボット競技になぞらえて、ロボット操作やロボットによる作業を体験できるコーナーを設置し、「インフラ災害対応」「ものづくり」「サービス(パートナー)」「サービス(FCSC:フューチャー・コンビニエンス・ストア・チャレンジ)」のカテゴリー等を体験できた。



例えば「インフラ災害対応」の体験コーナーはレスキュー競技のような内容で展開される。
ロボットアームを操作してバルブを閉めるステージ、火災が起きているところを放水アームで消火するステージ、人が通れないような障害物が多数の通路をロボットを操作してゴールに向かう、といった流れだ。

「ものづくり」体験は、シャフトやパーツを使って組立を行う作業をパソコンで体験したり、「サービス(パートナー)」は、部屋に散らかったモノをみつけ、所定の棚に片付けを行う自律ロボットのプログラミング体験が用意されていた。

カテゴリーごとの紹介もライブで行われていた(写真はフューチャー・コンビニエンス・ストア・チャレンジ)

ABOUT THE AUTHOR / 

神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

PR

連載・コラム