Casa robotics 卓上型アバターロボット「ミニミレルン」を発表 注文住宅「IKI」にリモート接客で導入

ケイアイスター不動産のグループ会社Casa robotics株式会社は、株式会社インディ・アソシエイツと、住宅展示場案内用の卓上型アバターロボット「ミニミレルン」を共同開発したことを発表した。第一弾として、2022年3月28日にミニミレルンを規格型平屋注文住宅IKI(イキ)の熊谷展示場(埼玉)と土浦展示場(茨城)に導入する。


高さ45cmの小さなカラダ!卓上型アバターロボット「ミニミレルン」

ミニミレルンは高さ45㎝の卓上型アバターロボットで遠隔操作はもちろん、将来のアップデートによるAI(人工知能)機能の搭載を前提としたモデル。アバターロボット自身の移動用の足回り機能を省き、固定設置タイプとしている。


頭部は上下左右に、そしてボディは左右に向きを変えることができ、それによって様々な表情をつくることが可能。黒い大きな目は厚さ2mmのスモークアクリル板となっており、その奥にカメラが配置されている。口の形に開いた穴の奥にMEMSマイクが埋め込まれ、ユーザーの声を聞き取り、遠隔操作者の声は腹部の縦横に並んだ4つの大きな黒い穴の奥のスピーカーを通して伝える。小さな腕を動かして方向を指し示したり、簡単なジャスチャーも可能。この卓上での案内に特化した小さなロボットは、来場したユーザーやスタッフの顔認証(今後のアップデートで対応予定)、自動アナウンス機能などの追加・カスタマイズが可能な仕様となっている。




「ミニミレルン」開発の背景

Casa robotics(以下、カーザロボティクス)では注文住宅営業の効率化と顧客体験向上を目指し、予約から内覧時の案内・説明までを全てオンラインで対応を行う「リモート接客」に力を入れている。2021年3月に住宅案内用アバターロボット「ミレルン」の開発・導入に関してインディ・アソシエイツとの業務提携契約を締結し、同年6月にはリモート接客を専門に行う部署であるロボット部を設立した。

その後、カーザロボティクスは全てのIKI展示場にビデオ接客システムを、3ヵ所のIKI展示場で移動型のアバターロボット「ミレルン」をそれぞれ導入し、カーザロボティクスのロボット部所属の担当者が1ヵ所から全てのIKI展示場の来場者に向けリモート接客を実施してきた。これにより、営業人員を大幅に増やすことなく効率的に注文住宅営業を行えるようになり、成約率は約2倍へと向上した。

この結果に基づき、カーザロボティクスは業務提携契約による共同開発の枠組みの中で、リモート接客の知見の提供とロボットの機能追加の進言をインディ・アソシエイツに対して行った。インディ・アソシエイツはアバターロボットを通じたコミュニケーションにおけるエッセンスを突き詰め、さらに小型化・ローコスト化を目指して独自開発した次世代接客ロボットのベースモデルに、カーザロボティクスによる進言に基づく機能追加を行い、今回、普及タイプの卓上型アバターロボットであるミニミレルンを完成させた。


今回のミニミレルンの完成により、熊谷展示場(埼玉)と土浦展示場(茨城)にミニミレルンが、そして前橋けやき展示場(群馬)と宇都宮展示場(栃木)にはミレルンがそれぞれ配置され、IKIの主要エリア4県すべてで、アバターロボットによるリモート接客を体験が可能となった。


今後について

カーザロボティクスとインディ・アソシエイツは次世代のリモート接客及びそれを利用した無人内覧の体験をより多く人に届けるため、さらなる機能強化を図りつつ、不動産業界に向けたシステムや機体を共同で開発していく。ミニミレルンはAI(人工知能)の搭載が可能なハードウェア仕様のため、今後AIの搭載により、来場者の初期対応(IKIの基本仕様やコンセプト紹介など)をAIが、そしてその先のより複雑な説明や会話をロボット部担当者が遠隔操作を通じて行う「ハイブリッド型アバターロボット」として顧客体験と人件費の最適化を目指す。また、今後、カーザロボティクスとインディ・アソシエイツは、ミニミレルンを軸としたリモート接客システムを不動産業界向けに外販展開すべく、検討していく。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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