ハピロボ、遠隔操作/自律移動ロボット「究極のtemi」(temi ultimate)のアップグレードを発表、機能アップについて富田氏に聞く

株式会社hapi-robo st(ハピロボ)は、自律走行型スマートロボット「temi」(テミ)を「究極のtemi」(temi ultimate)にアップグレードする「リフレッシュ・キャンペーン」を実施する。
一部ハードウェアの交換が必要で、最短で1週間、同社に預けてアップデートする。

機能が大幅に進化した”究極のtemi”「temi ultimate」。外観は小型だが高性能な「LiDAR」に変更されているのがわかる

「temi」は2019年11月、いつでもどこでも瞬間移動(Be Anywhere Be Anytime)して会話ができる「人としての役割」と、予めプログラムされた地点に自走して自動的に説明を繰り返し実行できる「ロボットとしての役割」の、一人二役を担うことができるロボットとして発表された。高さ(身長)は100cm。1回の充電で約8時間稼働する。

■temi for retail (日本語字幕付)

■temi – Be Anywhere (日本語字幕付)


大幅に機能アップした「究極のtemi」(temi ultimate)

「究極のtemi」(temi ultimate)は、移動できるテレプレゼンスロボットとして、人が遠隔から操作して会議に参加したり、指定した場所に自律移動して、状況を確認することができる。

ロボスタがデモを見せてもらった「temi ultimate」。キビキビと動作して実用性を強く感じた

顔を写してロボットを操作できる。これで会議に参加すれば、リアルにそこに操作者がいるように感じるだろう

また、自律ロボットとしては、予めプログラミングして組み込んだ内容を移動しながら説明できるため、オフィスの案内や展示場の説明、博物館や美術館のガイド役をこなすことができる。

デモ機のメニューパネル。「移動しながらのハピロボ・オフィスの案内」「オペレータとの通話」「トイレの場所まで誘導」「コロナワクチン接種後の注意事項の説明」が、デモとして用意されていた

代表取締役社長の富田直美氏は「temiは2019年11月に発売して以来、10数回のソフトウェアアップデートを行なってきました。発売当初のバージョンでは、お客様のやりたいことにロボットの機能が残念ながら及ばなかったケースもあったかと思います。しかし、今回の「temi ultimate」は、はるかに進化しました」と語る。

株式会社hapi-robo st 代表取締役社長の富田直美氏

「例えば、レーザーセンサーの「LiDAR」は見渡せる範囲が4倍に拡大し、新型のセンサー群モジュールも搭載しました。ソフトウェアも進化しました。予め作成した地図上のどの地点へも、タップするだけで超精密に自律移動することができます。ロボットが入ることを禁止する区域(ドローンのそのようなもの)を設定することも簡単にできます」

全体マップの例。ロボットを移動したい場所をクリックするだけでそこに自律移動できる。ロボットが入ることを禁ずるGEOゾーンも指定できる

大幅な機能アップとなるが、富田氏はtemiユーザーにこの機能を提供するという。
「早期に購入して頂いたお客様に対して「temi」を「temi ultimate」にアップデートするキャンペーンをおこないます。temiを完全にリフレッシュしていただき、御社の課題解決を担う最高のスタープレイヤーとして「temi ultimate」と役立ててください」と語っている。




■遠隔操作/自律移動ロボット「究極のtemi」(temi ultimate) の簡易デモ

「temi ultimate」は遠隔操作、自律移動、顧客応対・案内・説明等の機能が簡単にプログラミング実装するための機能が追加されている。そのあたりの詳細を更に富田氏に聞いた。

編集部

今回、「temi ultimate」でアップデートされる主な機能を教えてください。

富田氏

テレプレゼンス機能と自律走行のモビリティ機能を、もの凄い勢いで進化させました。 更に、2020年末に搭載した「temi Desktop Platform テミ・コントロールセンター」を無償提供します。これはパソコンやタブレットで、多数台の「temi」を群制御管理も実現しています。
「テミ・コントロールセンター」は正にこの分野のゲーム・チェンジャーです。パソコンのブラウザ、例えば「Google Chrome」を起動し、「temi」アプリを立ち上げ、「temi」を呼び出すだけで登録された地図上のどこへでも自律移動できます。
その他に、この「テミ・コントロールセンター」には、ロボットが顧客応対・案内・説明等が簡単にプログラムできる「シークエンス・プログラム機能」も追加し、それらを最新のソフトウェア「Version 128」としてリリースしました。


この「Version 128」と、最新のLiDAR & センサー・モジュールに、既にご使用中の「temi」に交換することで「temi Ultimate」になります。従来の『テレプレゼンス』と『応対・説明・案内』の正に一人二役ができる「究極のtemi」(temi Ultimate)に簡単に変えることができるんです。
このキャンペーンをぜひ利用してください。そして新しい「究極のtemi」をコロナ禍、地球温暖化等々の環境経済に貢献し、人の出会いと出張をニューノーマルの新時代へ向けて、大胆に再定義(Redefine)し、人財不足と経費の大幅な削減を実現して欲しいのです。


今回のキャンペーンに含まれる特典

・お手持ちのtemiの無料診断
・高機能LiDAR/G-Cameraセンサーへのハードウエア・アップグレードとバッテリー交換。
 新しいBMS(バッテリー制御システム)によりパワーアップ。
・ソフトウェアVer128へのアップデート
・交換部品の1年間保証
・1年間のオンサイト保守の提供
・早めに申し込まれた方には、特別価格(通常の30%引き)で提供
・3台以上お持ちの方がキャンペーンに申し込まれた場合には、1台分無償で上記内容を提供


オンライン説明会(Zoom会議)を実施

このキャンペーンのためのオンライン説明会(Zoom会議)も行う。
日時:2022年8月9日、15:00~16:00
参加希望者は、info@hapi-robo.com までメールで申込み。Zoomの招待リンクが送られる。




ハピロボとは

株式会社hapi-robo st(ハピロボ)は2016年、株式会社ハウステンボスの子会社として設立。その後、株式会社エイチ・アイ・エスの子会社となった。ハピロボは、最先端のテクノロジー、インフラストラクチャー、サービスによって新たなイノベーションを創造し、「ロボットを通じて人を幸せにする=人の能力を引き出し成長させる」するというビジョンを持つ。
代表の富田氏はインターネットや通信業界で手腕を発揮してきた。また、世界初のロボットが働くホテルとしてギネス認定された「変なホテル」、 日本初のインテル社300機のドローンを群制御する空中ショーのプロデュース、ロボットが本格ドリップコーヒーを提供するカフェの技術開発を担当するなど、多数の実績があり、ロボットのバリューチェーンをトータルにカバーしたゼネラル・ロボティクス・プロデューサー(GRP)事業を展開している。

関連サイト
hapi-robo st (ハピロボ)

ABOUT THE AUTHOR / 

神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

PR

連載・コラム