【速報】NVIDIA「Isaac」AIロボット開発プラットフォームがクラウドサービスに対応 AWS RoboMakerも利用可能に

「AIの次の波はロボティクス」
「GTC 2022」の基調講演の中で、NVIDIAの創業者、兼 CEOのジェンスン・フアン (Jensen Huang)氏は、何度かこのフレーズを使った。


「GTC 2022」の基調講演において、「Isaac Sim ロボティクス・シミュレーション・プラットフォーム」が、クラウド環境で利用可能になったことを発表した。

「Isaac」プラットフォームがクラウドに対応

新しい「Omniverse Cloud プラットフォーム」の「Isaac Sim」によって、仮想空間でのロボットのテストやトレーニングなどのシミュレーションが、より便利に簡単に利用できるようにする考えだ。クラウド対応によって、共同作業による開発が進められ、開発期間の短縮やスケーラビリティの拡張が期待できる。

■Optimizing Warehouse Design and Planning with Simulation


クラウドで協働作業のロボット開発を加速

クラウド化によって、ロボティクス開発チームはグローバルに展開することができ、迅速なインプットと反復が要求される重要なシミュレーション環境やソフトウェアに簡単にネットワークからアクセスできるようになる。

離れた場所に分散しているチームが、どこからでも、どのデバイスでも、設計にアクセスして、ロボティクス環境をシミュレートし、予算・納期・デザイン・効率化などを検討できる

パラメータの設定を簡単に変更して、シミュレーションの環境を調整

AMRの認識モデルをトレーニング

開発者には、クラウドで「Isaac Sim」にアクセスするための3つのオプションが用意されるという。
開発者がどこからでもメタバース・アプリケーションを設計および使用できるようにする一連のサービス「新しいNVIDIA Omniverse Cloudプラットフォーム」で利用できるようになる。これは、ロボット工学の開発とテストのためのクラウドベースのシミュレーション サービスである AWS RoboMakerも利用できるようになる。また、開発者は「NVIDIA NGC」からダウンロードして、複数のパブリック・クラウドから選択してデプロイが可能となる。

アジア地域を対象に行われたグローバル・プレス・ブリーフィングでの発表によれば、AWS、Microsoft Azure、Googleクラウドの3つのクラウドサービスとパブリッククラウドに対応する予定だ。
クラウドで「Isaac Sim」にアクセスする方法が複数から選択できるようになるため、エンジニア個人や開発チームはAI対応のロボットやエッジAIデバイスを大規模かつ、ニーズに合ったワークフローで開発、テスト、トレーニングできるようになる、としている。

■Narrowing the Sim2Real Gap with NVIDIA Isaac Sim

基調講演の配信はアーカイブで見ることができる。

参加登録サイト
GTCカンファレンス&トレーニング(無料)

ABOUT THE AUTHOR / 

神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

PR

連載・コラム