5秒の会話でロボットがメンタルヘルスチェック 正式な商品化へ向けて小田原市鴨宮ケアセンターで実証実験
PLEN Robotics株式会社とリスク計測テクノロジーズ株式会社(以下、Rimtech)は、小田原市鴨宮ケアセンターでメンタルヘルスチェックの実証実験を実施することを発表した。
この実証実験では神奈川県新型コロナウイルス感染症対策ロボット開発支援事業の一貫として、昨今のコロナ禍において高ストレスに晒されている介護スタッフの心の健康状態をチェックするもの。実証実験はPLEN Roboticsが開発したAIアシスタント「PLEN Cube」にRimtechが開発した音声解析エンジン「Motivel」を搭載し、PLEN Cubeが取得した音声データから声帯の震えを抽出、分析を行うことで、従来のアンケート調査や問診では得られなかった客観データに基づくメンタルヘルスチェックという課題の解決を目指す。
言語フリーで簡単にモチベーションを可視化することができ、活動意欲、集中力・注意力の低下可能性、ヒヤリハットの発生可能性を計測する。約5秒の音声データから声帯の震えを分析し、メンタルヘルス状態のフィードバックをする。
正式な商品化へ向けてアップデート版の機能性を実証
昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、医療機関、介護施設などで働くいわゆるエッセンシャルワーカーは日々高いストレスに晒されている。そんなエッセンシャルワーカーの心の健康を保ち、社会を支えるインフラ施設が安定的にサービスを提供できるようにするための実用性のあるヘルスケアサービスが求められる。
PLEN RoboticsとRimtechは昨年以来、Motivel搭載「PLEN Cube」の開発を進め、神奈川県新型コロナウィルス感染症対策ロボット実装事業として湘南鎌倉総合病院にてMotivel搭載型「PLEN Cube」による医療従事者向けのサービスプロトタイプの概念実証を行った。今回は正式な商品化へ向けて、アップデート版のMotivel搭載型「PLEN Cube」の機能性の実証を行う。
アップデート版Motivel搭載型「PLEN Cube」の特徴
1.音声データの有効率向上
昨年の実証実験で使用していた全指向性マイクに替えて、今回新たに単⼀指向性マイクをPLEN Cubeに搭載。これにより環境騒音を排除し、対象者の音声データの有効性を向上させることが可能となる。
2.演算処理機能の向上
ハード面では高性能CPUとこれを安定的に稼働させるためのバッテリマネジメント用集積回路等を搭載した電子回路基板を開発し、ソフト面では小型化・高速化されたソフトウェアに更新した。これらのアップデートにより、PLEN Cube端末内で取得した音声データをデジタル化し、Motivelサーバーに送信するまでの大量の処理を短時間で行えるようになる。
実証実験の概要
場所 | 小田原市鴨宮ケアセンター(神奈川県小田原市南鴨宮2丁目27-8) |
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期間 | 2022年10月3日より |
課題 | 介護施設スタッフのメンタルヘルスチェック |
内容 | PLEN Cubeが取得した⾳声データをRimtechサーバーに送信し、Motivelによる分析結果をPLEN Cubeが音声により実験参加者へフィードバックする。 |
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。