踏切事故を未然に防ぐ「3D画像解析踏切監視システム」西武鉄道が本運用を開始 4年強に渡って改良・改善を重ねて実用化
2022年11月11日
By 山田 航也

3Dセンシングソリューションを開発販売する株式会社コンピュータシステム研究所は、西武鉄道株式会社にて踏切事故を未然に防ぐ「3D画像解析踏切監視システム」の本運用が開始されることを発表した。
踏切内に取り残された人や車を正確に検知
3D画像解析踏切監視システムは踏切内に取り残された人を3Dカメラを用いた高精度3D画像解析システムで検知し、特殊信号発光機を自動で動作させ、列車の運転士へ踏切に異常があることを知らせるシステム。2つのレンズを内蔵した3Dカメラによる画像解析で高精度の検知を実現。左・右カメラの視差により、人の目と同じように距離・高さ、ボリュームを認識する。
検知イメージ
検知イメージ
同システムは「高さ」や「体積」が無いものは検知しないため、日差し、影、ヘッドライト等の影響を受けにくいのが特徴。また、近くの雪や雨、虫等の大きさを認識できるため、自然環境下に左右されない安定したパフォーマンスが期待できる。
遮断機降下後の踏切内に取り残されたり、侵入する人物・車両を検知すると特殊信号発光機へ停止信号を送信。同時に指令室のモニターやPC、スマートフォン等へも通知が届き、異常検知時の録画映像やライブ映像を確認する事ができる。
同システムはコンピュータシステム研究所と西武鉄道が2018年から4年強に渡り実証試験を繰り返し、改良・改善を重ねて実用化。2022年11月14日(月)より、「新宿線井荻第2号踏切」にて本運用を開始するほか、2022年度中に「新宿線鷺ノ宮第2号踏切」への導入を予定している。
関連記事
IoTを活用して踏切設備の状態を遠隔監視 近鉄が大阪線、名古屋線の2カ所で導入 ソフトバンク、アムニモが技術協力
阪神武庫川線で「画像解析AI」「ローカル5G」「地域BWA」の実証実験 安全監視や異常検知等、鉄道運営に先端技術を活用
AIが踏切の安全を監視する「TRASCOPE-AI」滞留検知システムとは?富士急行線で実証実験へ ホネホネの骨格検知技術も導入
踏切事故は年間240件超 AIが踏切内の人を検知して運転士へ通知、事故を防ぐ オプテージが山陽電車らと実証実験
IoTを活用して踏切設備の状態を遠隔監視 近鉄が大阪線、名古屋線の2カ所で導入 ソフトバンク、アムニモが技術協力
阪神武庫川線で「画像解析AI」「ローカル5G」「地域BWA」の実証実験 安全監視や異常検知等、鉄道運営に先端技術を活用
AIが踏切の安全を監視する「TRASCOPE-AI」滞留検知システムとは?富士急行線で実証実験へ ホネホネの骨格検知技術も導入
踏切事故は年間240件超 AIが踏切内の人を検知して運転士へ通知、事故を防ぐ オプテージが山陽電車らと実証実験
この記事を読んだ人におすすめ
関連する記事はまだありません
ABOUT THE AUTHOR /
山田 航也
横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。