カメラ・スピーカー・救命具を搭載したドローンが海水浴場を安全監視 静岡県下田市「白浜海岸」で実証実験

国際航業株式会社は静岡県と下田市が合同でドローンパイロットやライフセーバーと連携して実施するカメラ・スピーカー・救命具を搭載したドローンによる海水浴客の安全監視および要救助者の救助を想定した実証実験に参画したことを発表した。
継続的な人材確保が必要な安全監視業務をドローンで省力化
伊豆半島南部に位置する豊かな自然に恵まれた下田市には大小さまざまな海水浴場があり、毎年多くの海水浴客が訪れている。その一方で下田市は過疎地域に指定されており、人口減少や地理的な条件不利に起因する様々な課題を抱えている。
静岡県では過疎地域の産業振興や地域活性化を図るため、外部人材の活用や革新的技術を活用した地域課題の解決を推進するための人材を広く民間から募り、「静岡県過疎地域等政策支援員」として地域に派遣する「過疎地域へのイノベーション導入事業」を令和4年度より実施している。
今回の実証実験はライフセーバーの継続的な人材確保が必要な安全監視業務について、ドローンを活用した省力化と最新のドローン・ロボティクス・テクノロジーの社会実装に向けた環境整備の実証を目的として行われた。実験は2023年1月21日に白浜海岸(静岡県下田市白浜)にて実施。ドローンに搭載したカメラで要救助者を確認、ライフセーバーと連携し、スピーカーで呼びかけ、同じく搭載した救命具を落下させ、ライフセーバーが救助へ向かい救助者を収容した。
国際航業は実証実験において、静岡支店に所属する社員を「静岡県過疎地域政策支援員」として下田市等の過疎地域に派遣しているほか、実証実験に向けた準備段階から「飛行航路および離発着箇所の選定」「飛行環境(風況・海象など)・高度」「航空法や規制等の手続き」等について、下田市や地域のドローン運行会社に対してノウハウを提供し、静岡県が進める過疎地域へのイノベーション導入事業の一環として実施される実証プロジェクト全体の運営支援を行った。
国際航業は関係各所と連携して社会実装に向けた具体的なユースケースの検証を重ね、ドローンの安全で効果的な活用に向けた取り組みを続けていく。
国際航業株式会社
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山田 航也
横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。