ソフトバンクロボティクス株式会社は子どもたちがPepperやAIを活用して社会課題解決に取り組むプログラミングコンテスト「STREAMチャレンジ2023」の表彰式を2023年3月12日に開催。人気お笑いトリオのパンサーが司会進行を務め、最優秀賞、優秀賞などの受賞チームを発表した。
テーマは「テクノロジーでSDGsに貢献する」83プロジェクトがエントリー
「STREAM」とはSTEAM教育に「Robotics(ロボット工学)」「Reality(現実性)」「Reviewing(評価)」の観点を入れ、頭文字のRを加えたもので、「STREAMチャレンジ」は、ロボットと共生する社会をはじめとする「Society 5.0」の実現に向けて、子どもたちが自ら発見した社会課題を、ロボットやAIといったテクノロジーを活用したクリエイティブな発想で解決することを目指すプログラミングコンテストとなっている。
今年のテーマは「テクノロジーでSDGsに貢献する」。全国から83プロジェクトのエントリーがあった。
表彰式はオンラインで開催され、ファイナリストに選出されたPepper部門10チーム、AI部門5チームの合計15チームのプロジェクトを紹介。有識者による講評が行われたほか、最優秀賞、優秀賞などの、受賞チームの発表が行われた。
Pepper部門 最優秀賞「SDGsに貢献するPepper」
掛川市立北中学校所属の掛川北中Pepper部の「SDGsに貢献するPepper」がPepper部門の最優秀賞に輝いた。
SDGsの目標のうち、学校内で取り組みやすい10個の目標について、生徒の意識を高め、具体的な行動を促す仕組みを構築したプロジェクトです。生徒が取り組んだことをPepperに報告し、学級別にポイントを集計して比較できる機能や、生徒だけでなく、教職員を巻き込む機能が実装されており、多くの人の行動に影響を与える仕組みが盛り込まれている。さらに給食の牛乳の残量や紙の消費量、SDGsに対する全校生徒の意識の変化など、活動の結果を定量的に計測し、効果が検証されている点も高く評価された。
AI部門 最優秀賞「サーモ君」
一方のAI部門は、岩手県立盛岡商業高等学校所属の熊川山小(くまがわやまこ)の「サーモ君」が受賞。
「サーモ君」はサーモグラフィとカメラを連携し、AIを活用して画像データを識別・分析することで、熱中症の検知や、近年多発する車中置き去り事故を防ぐシステムを提案したプロジェクト。AIを正しく理解し、実際にサーモグラフィ画像を用いた検証を行ったことで、システムの活用だけでは対策が不十分であることに気づき、乗降時に人数をカウントするといった他の対策との併用も考慮し、利用者目線でアイデアが練られている点が高く評価された。
その他の受賞プロジェクト
優秀賞以外は、Pepper部門が優秀賞が2プロジェクト、特別賞が2プロジェクト、新人賞が1プロジェクト、入賞が4プロジェクト。AI部門は優秀賞、特別賞が各1プロジェクト、新人賞が2プロジェクト受賞。
ファイナリストには選ばれなかったものの、創造的なアイデアとして評価が高かったプロジェクトを「ネクストチャレンジ賞」として3作品を表彰した。