九州工業大学のスマートバス停をJR新飯塚駅に設置する理由、バス運休時や緊急情報などの掲示を効率化 西鉄とYE DEGITAL

YE DIGITALは九州工業大学が運営するスクールバスのバス停がある飯塚キャンパス及びJR新飯塚駅に「スマートバス停」を設置。西日本鉄道と連携した実証実験を、2023年6月1日から開始した。バス運休や緊急時の時刻変更など、バス停での告知作業を大幅に効率化できる可能性を試す。


スマートバス停設置によりスクールバス運営支援が可能か検証

九州工業大学情報工学部は福岡県飯塚市にあり、最寄り駅であるJR新飯塚駅から車で約10分かかる。しかし、大学と駅を結ぶバスの便数が少ないことから、学生・職員の通学・通勤の利便性のため、九州工業大学情報工学部ではJR新飯塚駅と大学を結ぶスクールバスを運営している。

九州工業大学におけるスクールバスの利用者数は1日500人を超える日もあり、学生にとって重要な移動手段となっているが、大学がスクールバスを運営することの課題もある。


バス運休時に運休告知の作業に大きな負担

例えば、台風や大雪等でバスを運休する場合、大学職員はバス運転手との運休連絡に加え、大学HPへのスクールバス運休のお知らせや問い合わせ対応、さらに学外のバス停まで運休情報を掲示しに行く必要がある。他にも、ダイヤ改正に伴う時刻表の張り替えなど、スクールバスの運営作業が度々発生する。

今回の実証実験では、運休情報やバス時刻表などの遠隔配信が可能な「スマートバス停」を設置することで、スクールバスを運営する九州工業大学を支援できるかを検証するとしている。

「スマートバス停」にリアルタイムで情報発信

運休情報やバス時刻表などの遠隔配信で、大学職員が学校の内外にあるバス停に案内を掲示しに行く手間を削減することにより、スクールバス運営に伴う大学職員の業務を軽減させる。


スマートバス停画面イメージ(Type-A)

今回「スマートバス停」では、スクールバスの時刻表に加え、福岡市天神と大学を繋ぐため飯塚キャンパス内バス停に乗り入れしている西日本鉄道が運営する西鉄特急バスの時刻表も発信する。

このように、スクールバスと西鉄特急バスの情報を統合することで、今後、様々な交通ネットワークを統合した官民連携による、地域公共交通の「リ・デザイン」の促進につながることが期待されている。


■期間
2023年6月1日〜約半年間

■設置場所と画面表示内容
飯塚キャンパス内バス停、最寄り駅であるJR新飯塚駅バス停に「スマートバス停」を設置。

また、全学生が行き来する飯塚キャンパス内の生協前には、全ての学生に分かりやすく情報を届けられるように、バス時刻表や大学からのお知らせなどのリアルタイムな情報発信ができる「モビリティサイネージ」を設置。




■スマートバス停とは
デジタルサイネージや電子ペーパーにバスの運行時刻表のみならず、その他お知らせなどをリアルタイムに表示できるバス停のこと。また、遠隔で操作できることから時刻表等の張り替え作業が不要となるため、働き方改革にも効果が期待される。
スマートバス停は設置環境やニーズに応じ、Type-A~Type-Dまで4機種のラインアップが準備されている。

■モビリティサイネージとは
「スマートバス停」で得たノウハウを活用し、商業施設やオフィスビル、病院の待合室など、停留所以外の場所でも交通情報を発信・共有することで、公共交通全体の利便性向上・利用促進を目指し開発されたもののこと。

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ロボスタ編集部

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