百貨店・大規模小売店向けの納品代行や館内物流を手がけるワールドサプライと配送や配膳業務などへの自動ロボット導入に実績を持つQBIT Roboticsは、ワールドサプライが館内配送業務を受託する阪急うめだ本店のバックヤードにおいて、QBIT Roboticsの自律走行型配送ロボット「DR1」を用いたメール便配送実証実験を2023年5月29日から1週間実施した。
実証実験概要
ワールドサプライは、商業施設内の各売り場およびバックヤードの事務所まで商品や書類を配送するサービスを展開しており、今回の実証実験では、バックヤードの事務所に届く書類などの小型荷物(メール便)に焦点を定め、実証実験を行った。
2023年5月29日から6月9日まで
・場所:
阪急うめだ本店 3階・5階バックヤード
・目的:
通路の幅が狭く、施設スタッフの往来によって混み合うバックヤードにおいて、自律走行型配送ロボットは安全に走行しメール便を目的地である事務所まで配達できるのか検証すること
・運用:
1.ロボットに内蔵されたセンサーを用い、お届け先の各事務所の停止位置やトイレなどの減速箇所を事前にマッピング
2.メール便の入ったバッグを各フロアエレベーター前でロボットに積込み、3階と5階にある計4カ所の事務所へ配達
3.各事務所に到着時、ロボットから事務所スタッフの方へショートメッセージで通知。ロボット上部のタッチパネルを操作しバッグを受け取ってもらう。
今回の実証実験で実走したQBIT Roboticsが開発する「DR1」は自律的に障害物を検知・迂回できるAMR(Autonomous Mobile Robot、自律走行型配送ロボット)で、社会のあらゆるシチュエーションでも人と協調的に作業が行えるようコンセプトされているロボット。
実証実験では、多くの人が行き交う商業施設のバックヤードにおいて、人混みの中でもメール便自動配送を行うことができるのか「DR1」の協調性能について検証を行い、期間中では予定していた対象の事務所4カ所、2コースを10回走行。接触などもなく、バックヤードにて店舗スタッフが通常業務をされている中で配送を行うことができたとしている。
今回実証実験を行ったワールドサプライとQBIT Roboticsは、SGホールディングスグループの経営資源と外部企業の持つ新しいアイデアや技術の双方を活用して、新たなビジネスやサービスの共創を目指すオープンイノベーションプログラム 「SG HOLDINGS HIKYAKU LABO 2022」からパートナー企業として本取り組みを進めており、両社では今回の実験結果をもとに商業施設内における配送業務などの店舗支援サービスのさらなる拡大に努めるとしている。
ワールドサプライでは今後も商業施設内における物流業務の自動化を促進することでより安定的に、そして安全に荷物を輸送するとしており、QBIT Roboticsは、人とロボットが共に活躍し人々が幸せに生活できるサービスロボット社会実現のため、革新的なソリューションを提供していくとのこと。
自律走行型配送ロボット「DR1」
特長:
自律的に障害物を検知・迂回できるAMR(Autonomous Mobile Robot)で、社会のあらゆるシチュエーションでも人と協調的に作業が行えるロボット。
大きさ | 幅504mm × 高さ1200mm |
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最大積載重量 | 最大40kg |
大きさ | 幅504mm × 高さ1200mm |
移動方向 | 360度 |
移動速度 | 1m/s(最大1.2m/s) |