NEC、料理の注文から会計、複数機種の配膳ロボットの連携、全自動化を推進する業界初の統合飲食店向けサービス、下げ膳時間40%削減

NECプラットフォームズは、飲食店向けPOSシステム・オーダーエントリーシステム(OES)の「FoodFrontia」において、店舗での料理の注文から会計まで一連の店舗運営機能と、複数機種の配膳ロボットの連携を実現するサービス「マルチ配膳ロボット連携」の提供を2023年8月10日から開始した。


注文から会計まで一連の機能と配膳ロボットが連携できる仕組みは国内初

提供を開始した「FoodFrontia」の「マルチ配膳ロボット連携」は、ハンディ端末やセルフオーダー端末からの遠隔操作や会計機能との連携などにより、配膳ロボットの効率的な運用で下げ膳所要時間が1回あたり約40%削減可能(NECプラットフォームズ理論値計算に基づく)になるなど、店舗の業務効率化や顧客満足度向上を支援する。

また、配膳ロボットの配膳する料理が到着する前にセルフオーダー端末での確認や、セルフオーダー端末から食器類の下げ膳を配膳ロボットに依頼できるなど、ホールスタッフの負担軽減だけでなく店舗利用者の快適性向上も実現するとしている。

今回、注文から会計まで一連の機能と配膳ロボットが連携できる仕組みは国内初(2023年8月10日時点、NECプラットフォームズ調べ)であり、NECプラットフォームズは配膳ロボットとの連携機能の一部について特許を出願している。


今後4年間で3,000台の配膳ロボットの店舗導入を目指す

活用イメージ(NECプラットフォームズ プレスリリースより転載)

飲食業界では、人手不足や労働環境改善が長年の課題となっており、その解決策の一つとして配膳ロボットの導入が進んでいる。

配膳ロボットを導入することでホールスタッフの持ち運び負担の軽減にはつながるものの、店舗の会計システムや注文システムとロボットが統合的に連携していない場合、ホールスタッフがホールの状況を目視で確認しながら、直接ロボットに配膳・下げ膳の指示操作を行う必要があり、人とロボットの連携には課題があった。

今回提供を開始するサービスは、「FoodFrontia」の店舗運営機能と他社製の配膳ロボットの連携を実現したことにより、ホールスタッフの店舗内の移動距離を減らし、店舗業務の効率化を実現するとともに、複数機種の配膳ロボットと連携できるため、店舗規模に応じた配膳ロボットの選択や異なる種類の配膳ロボットを混在させた運用が可能で、店舗資産を効率的に活用することができる。

NECプラットフォームズは、「マルチ配膳ロボット連携」サービスを通じて今後4年間で3,000台の配膳ロボットの店舗導入を目指すとしている。


「FoodFrontia」マルチ配膳ロボット連携サービスのシステム構成(NECプラットフォームズ プレスリリースより転載)


価格
「FoodFrontia」マルチ配膳ロボット連携 標準価格 10,600円~(税別)
※ロボット1台当たりの月額費。「FoodFrontia」導入店舗で利用可能。(旧機種など導入機種により諸条件あり)


「FoodFrontia」マルチ配膳ロボット連携の特長


1:4機種の配膳ロボットに対応

従来1機種でしか対応できなかった配膳ロボット連携だが、本サービスでは配膳ロボット「YUNJI DELI」「BellaBot」「Servi/Serviアイリスエディション」「KettyBot」の4機種に対応しており、飲食店の店舗規模に合った配膳ロボットを選択することが可能となっている。(「Servi/Serviアイリスエディション」については2023年10月より連携可能)


連携を実現した配膳ロボット(NECプラットフォームズ プレスリリースより転載)

ホールスタッフの配膳・下げ膳業務を支援する配膳ロボットだが、配膳ロボットと本サービスを共に活用することで配膳ロボット未導入店舗では月額約30万円の費用削減(NECプラットフォームズ理論値計算に基づく。配膳ロボット導入費や「FoodFrontia」マルチ配膳ロボット連携導入費は除いて算出)が可能となり、配膳ロボットへの対応機種も今後増やす予定。

2:ホールスタッフの店内移動時間の効率化

「マルチ配膳ロボット連携」サービスは、「FoodFrontia」のOES機能と会計機能が配膳ロボットとの連携を実現したことで、これまで配膳ロボットを導入していた店舗において1回あたり8分かかっていた下げ膳業務時間を5分へ短縮し、下げ膳業務時間を40%削減することが可能。

また、会計終了と同時に配膳ロボットへの下げ膳指示を自動で出すことが可能であることや、ハンディ端末からの遠隔操作により下げ膳の際のホールスタッフの配膳ロボットとテーブルの往復移動が無くなり、1時間当たりの下げ膳率は60%増加、接客時間は36分増加するなど(NECプラットフォームズ理論値計算に基づく)、業務効率化で生じた時間を接客サービスやクリンネス時間に当てることができるため、サービスレベルや顧客満足度の更なる向上に繋がる。

3:店舗利用者の快適性向上

テーブルに設置したセルフオーダー端末へ配膳予定の料理を表示することが可能になり、店舗利用者は事前に届く料理が把握できるようになる。
また、利用者がテーブル上の食器類を下げたいときにセルフオーダー端末から配膳ロボットを呼び出すことができるため、好きなタイミングで下げ膳を行うことができ、快適性が向上する。

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ロボスタ編集部

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