全国47都道府県庁のChatGPT活用は半数超えの25都県庁も「東高西低」東日本は積極的、西日本は慎重な傾向

ChatGPT/生成AIのコンサルティング・開発支援やChatGPTメディア「ChatGPTマガジン」を運営するゴートマンは、全国47都道府県庁におけるChatGPT活用状況の調査結果を公開した。

調査の背景

官公庁・地方自治体が、職員の業務効率化や市民サービスの向上等のためにChatGPTを活用するケースが急速に増加。そこで、ビジネスパーソンのためのChatGPTメディア「ChatGPTマガジン」編集部は、全国47都道府県庁におけるChatGPT・生成AIの活用実態について公開情報等をもとに独自調査を行った。

半数以上の都道府県庁がChatGPTを活用

調査の結果、ChatGPTを導入して業務に活用(試験導入含む)している都道府県庁は「25都県」にも及び、全体の半数以上の都道府県庁でChatGPTを活用している実態が判明した。

残る「22府県」に関しては活用を「検討中」としている一方で、活用の「禁止」を公式に決定している都道府県庁は無かった。

地域的な傾向として、地域的な傾向として、東北及び関東などの東日本エリアではChatGPTの活用が進んでいる一方、近畿・九州などの西日本エリアでは「検討中」と慎重姿勢の府県が多く、「東高西低」の傾向が見られた。


全国47都道府県のChatGPT活用状況マップ

「正式導入」は1都2県、「試験導入」は22県に

一方でChatGPTの正式導入を公開しているのは、東京都、栃木県、福島県の1都2県のみ。東京都と福島県については既に正式導入済みで、栃木県については23年9月をメドに全職員での導入を目指すとしている。

一部の部署や職員などに限定したかたちでChatGPTの試験運用を行う都道府県庁は「22県」という結果となった。

活用に積極的な例として、茨城県庁は県庁職員の業務活用について試験運用を実施するのに加え、県公認Vtuber「茨ひより」でもChatGPTを活用するなど積極的な活用の姿勢を見せている。

また、鳥取県庁のように2023年4月時点では県職員のパソコンからのChatGPTへのアクセスを禁止していたものの、2023年7月からは一部業務に限定して試験導入するなど、ChatGPTの普及につれて姿勢が緩和する事例も見られた。

ChatGPTを正式導入(3都県)または試験導入(22県)する計25都県のうち約70%の17都県が東日本に位置し、東日本で積極的な活用が進んでいる傾向が見られ、特に関東では全ての都県庁において正式導入又は試験導入中という結果となった。

ChatGPT導入中の地域分布


「検討中」の22道府県中、16府県が西日本エリア

ChatGPTの活用について「検討中」(非公開も一部含む)とする都道府県は、22道府県でした。
前述のとおり、「検討中」としている22道府県のうち16府県が西日本エリアとなっており、西日本ではChatGPT活用に慎重な姿勢がみられ、特にき近畿圏では7府県のうち6府県が「検討中」という結果だった。

ChatGPT検討中の地域分布

地域別のChatGPT導入傾向は「東高西低」に

地域別のChatGPT導入・活用状況を見てみると、「北海道・東北」・「関東」・「北陸・甲信越」などの東日本ではChatGPTを活用する都道府県の割合が過半数と、ChatGPTに前向きで積極的に活用している傾向がみられたが、逆に「近畿」・「四国」・「九州」などの西日本ではChatGPTを導入する府県が30%弱と、活用の遅れがみられ、全国47都道府県庁におけるChatGPTの普及度合いは「東高西低」であることがわかった。

地域別のChatGPT導入可否の割合


より詳細の調査結果も公開

全国47都道府県の活用状況の一覧リストや、各都道府県ごとの具体的なChatGPT活用事例など、詳細情報も以下のURLで公開されている。


調査概要
調査対象 全国47都道府県庁
調査期間 2023年8月1日~2023年8月23日
調査機関 「ChatGPTマガジン」自社調査
調査方法 公開情報等をもとにした独自調査


関連サイト
ゴートマン合同会社

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