アイサンテクノロジー株式会社は、自動運転小型EVバス 「ティアフォーMinibus」1台を一般財団法人塩尻市振興公社に販売したことを2024年1月18日に発表した。
同社は、「ティアフォーMinibus」と、車両のメンテナンスおよび運用支援など各種サービスを提供することで、塩尻市での自動運転レベル4の実装運行に向けて貢献すると述べており、運転手不足の解決策の一つとして期待される自動運転技術を活用し、住民の方が移動の困難を感じない新たな移動サービスの提供を目指していくとのことだ。
長野県塩尻市、一般試乗会を開催
塩尻市は、”次世代交通がもらたす安心して便利に暮らせる地域社会の実現”をビジョンとして掲げ、自家用車以外の交通手段の確保や運転手不足への対策として、2020年度から自動運転やAI活用型オンデマンドバスの実証実験を進めている。2022年度には国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」にも選出されるとともに、「塩尻市自動運転コンソーシアム」を組成し、自動運転サービスの社会実装に向けた取り組みをさらに強化している。加えて、塩尻市および一般財団法人塩尻市振興公社が時間にとらわれず働ける就労方法を提供する自営型テレワーク推進事業「KADO」を通じ、地域住民が自動運転の運行管理や高精度三次元地図製作にも参加しており、今年度は2024年1月22日から26日にかけて、この度提供されたティアフォーMinibusを用いて、一般試乗会が開催される。
ティアフォー製自動運転小型EVバス 「ティアフォーMinibus」
ホワイトレーベルMinibusは、自動運転機能に対応した電気自動車(EV)の生産を加速させる新たなソリューション「fanfare」のラインアップだ。同社は完成車メーカーと提携し、完成車メーカーから提供される車両に対して、ステアリングやブレーキ等の駆動系の電動化モジュールおよびレベル4水準の自動運転機能に対応した電気電子アーキテクチャを開発。これにより、後付のソフトウェアによって、サービス提供時の自動運転機能を定義可能な設計にする事を実現することができた。なお、同車両が提供する電気電子アーキテクチャは、自動運転機能に特化したセンサーやコンピュータ、電動化モジュールに対して単一故障による制動不能や操舵不能を防ぐための冗長化設計を行っており、保安基準に適合可能な水準をみたしている。
■【動画】Accelerating Production of EVs for Level 4 Autonomous Driving