公立病院の導入は初 自動運転モビリティ「ウィル」を横浜市立市民病院が導入 患者の移動負担を軽減
WHILL株式会社(ウィル)は、横浜市立市民病院が「WHILL自動運転サービス」を導入することを発表した。バリアフリーな移動環境を整え、特に長距離歩行や足腰に不安を抱えている患者の院内の移動を助け、快適に受診できるようにすることで、医療環境およびサービスの向上を図る。公立病院での自動運転モビリティ「WHILL」の導入は今回が初めて。2024年4月1日(月)より運用を開始する。
日本の高齢化率は29.1%と過去最高を更新し、75歳以上人口は初めて2,000万人を超える(総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者」より)。世界的にも高齢化が加速することはかねてより予想されていて、それに伴って、歩きづらさを感じる高齢者層も増え、人材不足などが大きな課題となっている。また、2024年4月1日から医療従事者向けの働き方が見直される改正法施行もあり、より人材の最適活用が求められている。
横浜市立市民病院は開設以来60年以上にわたり、地域の「安心とつながりの拠点」として安全で良質な医療を提供してきた。高齢化が進展し、医療・介護サービスの需要が益々増大していく中、さらに高度で先進的な医療の提供強化を進めており、その一環として今回のWHILL自動運転サービスの導入に至ったという。
このサービスでは、自動運転モビリティのウィルを使ってタッチパネル操作で目的地まで自動運転で移動することができる。病院内で手動車椅子を借りる人、長距離歩行や足腰に不安のある人などを含め、外来受診に訪れる患者に対し、誰もが利用できる移動サービスを提供することにより、院内の快適な移動環境を整えたい考えだ。
なお、このサービスの導入にあたっては、三和交通株式会社、タカナシ販売株式会社、株式会社ホンダカーズ神奈川北など多くの企業から賛同を得ている。
運用時間:平日10:00~15:00 ※年末年始、祝日除く
導入台数:1台
導入エリア:1F外来フロア
走行ルート:
WHILLステーション(乗り場)のある正面玄関前から、採血室やエレベーターホール前、外来診察室などへの目的地へ向かう。
サービス内容:
WHILLステーションから特定の場所までを自動運転にて案内。降車後は、無人運転により元の場所まで返却。
利用対象者:
横浜市立市民病院に来院した外来受診の患者や家族など