「未来創生STREAM教育総合研究所」設立 ロボット教育の研究・開発・普及、コンテスト運営など ユカイ工学とヒューマンアカデミー

ユカイ工学とヒューマンアカデミーはロボット教育による子どもの成長促進と客観的指標に基づき評価する協会団体「一般社団法人未来創生STREAM教育総合研究所:Research Institute of STREAM Education for Creating the Future(RISE)」を設立した。

理事には千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター「fuRo」所長の古田貴之氏、チームラボ取締役の堺大輔氏、ロボ・ガレージ 代表取締役/東京大学先端研特任准教授の高橋智隆氏を迎え、ロボット教育の効果を客観的指標に基づいて評価し、子どもたちの育成に寄与するための研究・開発・普及活動を行うことを目的としている。


設立背景

今の子どもたちが大人になる2040年代は、社会課題の深刻化・技術革新が進み、労働人口の急減も起こることから、AI・ロボティクスなどのICT活用によるイノベーション・インキュベーションが期待されている。そのような背景のもと、文部科学省により2020年にプログラミング教育の必修化、2025年には大学入学共通テストに「情報」の科目が採用されるなど、教育現場においてもプログラミング・情報教育の拡充が推進されている。

さらに、子ども向けプログラミング教育市場は2023年の220億円から、2030年までには1,000億円を超える市場へ急成長する可能性もあると言われており、ますます重要な学びになると考えられている。

こうした背景を受けて、ロボット教育のもつ学びの可能性を提示し、客観的に評価する協会団体「一般社団法人 未来創生STREAM教育総合研究所」を設立することとしたと説明している。

法人名について


法人名にもある「STREAM教育」とはSTEAM教育(Science: 科学、Technology: 技術、Engineering: 工学、Arts: 教養/創造性、Mathematics: 数学)にRobotics(ロボット技術)のRを加えたもので、RにはRealty(現実性)やReviewing(評価)などの意味もあり、今後ますます複雑化する社会を生き抜くため教育方法である。

教育機関や教育関係者、企業パートナーと連携しながら、ロボット教育が与える子どもの成長を評価し、子どもが自らの力で製作した優れた作品やアイデアを発信する場を設けることで、次世代を担う子どもたち一人ひとりが持つ無限の可能性を育み、未来のイノベーターを生み出す契機となることを目標としている。

なぜロボット教育なのか?

子どもにとって、好奇心・探究心を刺激するワクワクの対象であることは、主体的な学びのきっかけとなると考えており、ロボット工学はプログラミングを始め、エンジニアリング・数学・物理・化学・機械工学・情報・デザインなど様々な技術の集合体であり、知識や技術を複合的に活用して物体としてアウトプットするため、子どもの創造力や試行錯誤を引き出すのに適した題材である。子どもの成長段階に合わせて、ロボット工学に親しむことで、科学とテクノロジーの好奇心と探究心を養い、生涯を通して自ら学び続ける力や自己実現力を育むことにつながると考えているとしている。

また、将来における実社会での知識・技術の有効性が高いことから、ディープテック、生成AIなどの技術革新、具体的な社会実装としてのロボットが期待されているため、アントレプレナーシップを育むことにもつながる。

さらに実際のロボット教室に通う保護者の間では、予測不可能な時代において求められる「課題解決力」や、子どもたちが将来に備えて必要とする「基礎となる力」を育むことにも期待が寄せられている。

運営事業

コンテスト運営事業

次世代のロボット工学人材を育成する場づくりとして、「クリエイティブロボティクスコンテスト」の運営を行う。

「クリエイティブロボティクスコンテスト」はロボット工学に関わる知識・スキルを使って創意工夫し、子ども自らの学びや問いを探し、試行錯誤し、答えを創造する力を引き出すコンテストであり、こうしたコンテストを通じて、STREAM教育の意義を強く発信する。

検定運営事業


ロボット開発の全工程(要件~設計~材料~機構詳細設計~デザイン等)を模した新しい出題形式の検定事業「クリエイティブロボティクス検定(ロボ検)を運営。また、ロボット教育における評価指標を定め、定量的・定性的に学習効果を可視化していく。

これらの事業では認定校やスポンサーを募り、市場拡大を担うとしている。

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ロボスタ編集部

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