PUDUの配送ロボット「SwiftBot」と清掃ロボット「CC1」は、Octa Roboticsが独自に開発提供する、ロボット・建物設備連携インターフェースサービス「LCI」に対応した。2024年9月に連携テストを行い、製品がエレベータと連動し、呼び出し、乗車、降車を滞りなく行えることが確認された。
これにより、「SwiftBot」「CC1」は、三菱電機ビルソリューションズ、東芝エレベータ、日立ビルシステムなど多くのエレベータとの連携が可能となった。PUDUはこの結果をもとに、ロボットとエレベータの相互連携をより一層進め、日本市場における製品のさらなる普及を目指すとしている。
テスト実施の背景
様々な施設にてサービスロボットの導入が進んでいるが、ロボットがエレベータを介しフロア間を移動するには、エレベータの制御システムとの連携が必要になる。
今回のテストは、Octa Roboticsが独自に開発提供する、ロボット・建物設備連携インターフェースサービス「LCI」が実際の顧客のエレベータ使用シーンにおいても、PUDU製品の制御システムと連携し、問題なく動作するかを確認することを目的に行った。
ロボット・設備連携インターフェースサービス「LCI」とは
「LCI」は、Octa Roboticsが提供するロボット・設備間連携に特化したマルチベンダー型のインターフェースサービスで、ロボットと設備(エレベータ、自動ドア、セキュリティ)が連携可能となり、ロボットが建物内を自由に移動できるようになるシステムである。LCIは主に以下の機能を提供している。
1:エレベータ連携機能
ロボットからのリクエストに応じてエレベータの呼び出しや行先階登録を行う。
ロボットは、地震時管制運転中かどうかや現在の階、戸の開閉情報を知ることができるため、エレベータを安心して利用することができる。
2:自動ドア連携機能
ロボットがセキュリティーゲートや自動ドアを通過する際に、ロボットのための入退室管理システムとして働き、許可されたロボットからの要求に従ってゲートの開放や扉の解錠を行う。ロボットは、現在のドアの開閉情報を知ることができるため、ドアを安心して通過することができる。
テストの概要
今回実施したテストは以下のステップで実施された。
準備段階:2024年9月2日にOcta Roboticsのシミュレーターで事前に制御テストを実施し成功
現場テスト:2024年9月3日に都内オフィスビルにて実際の制御テストを実施
各ステップにて、指定の呼び出しポイントや乗車・待機ポイントでの動作を行い、エレベータの呼び出しや乗車、降車が適切に行われた。また、第3者がエレベータを同時に利用する場合にも、ロボットの呼び出し、乗降が適切に行われることが確認された。
今後の展望
PUDUは、今回の成果をもとにロボットとエレベータの連携に関するさらなる技術開発と実用化を進めていくとしており、ロボットとエレベータの連携がスムーズに行われることで、ホテルや病院など複数フロアにわたる移動が必要な施設での導入が容易となり、1台のロボットを複数フロアで使用できることで、導入事業者のROI(投資利益率)向上にもつながると考えているとのことだ。
また、エレベータとロボットの相互連携についてロボット業界のインターフェース標準化を推進するとしている。
「SwiftBot」製品概要
「SwiftBot」は障害物回避や歩行者への自律的な道譲りなど、業界をリードする技術を備えた商用配送ロボット。
・センシング技術を包括的に活用し全方向を検知することで、安全な配送を実現。
・対面する、または並走する歩行者をいち早く検知し、自ら適切な方向へ道を譲ることができる。
・衛生に配慮したドア付き。足踏みを合図に自動開閉する。
・自動で充電ポートまで移動可能。
・専用アプリを使用することでいつでも呼び出しが可能。
「CC1」製品概要
1台4役のインテリジェント商用清掃ロボットです。スイープ、床洗浄、吸引、乾拭きの機能を1台に集約している。
・屋内の多様な材質・硬度の床に適合。
・清掃中に電力が低下しても清掃の進捗状況を記憶しているため、フル充電後に前回終了時のポジションから再開可能。
・専用のワークステーションにて自動給水排水、自動充電が可能。
・マルチフュージョンセンサーの搭載により、どの角度で障害物に遭遇しても、すぐに停止して離れることが可能。
・各ユニットの作業状態を収集・要約し、清掃レポートを自動生成する。
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