盛岡市がNECの生成AI「cotomi」で業務効率化へ 自治体行政分野に特化した生成AIを検証

盛岡市とNECは、自治体業務における生成AIの活用に向けて覚書を締結し、2024年11月から盛岡市役所の一部の部門で活用検証を開始した。

本実証では、NEC開発の生成AI「cotomi」を用いて、盛岡市の保有する業務データを活用するシステムを構成し、盛岡市役所の情報企画課と会計課、職員課で活用することで、職員の業務効率化を目指す。

自治体業務に特化した生成AIの活用を検証

盛岡市では、2021年度から2025年度までを計画期間とする「盛岡市行政デジタル・トランスフォーメーション推進計画」を策定し、「デジタル技術のチカラで、市民の多様なライフスタイルに寄り添う、徹底的に便利な市役所」の実現を目指し、デジタル技術やデータを活用した市民の利便性向上と行政事務の効率化を行っている。

今回の取り組みは生成AIを用いることで職員の業務効率化を図るものだが、生成AIにはハルシネーションと呼ばれる正確性や信頼性の問題があり、特に専門性の高い業務においては活用が難しいとされている。

これらの課題を解決するため、専門的な業務に適応させた生成AIシステムを構築する取り組みが求められており、NECでは業界に先んじてこれを構築・提供することでノウハウを蓄積してきました。今回はその一環として、盛岡市と共同で自治体行政分野に特化した生成AIの実証を行う。

今回の実証ではLLM(大規模言語モデル)とRAGと呼ばれる文書検索技術を組み合わせた手法を用いたシステムに、盛岡市の業務データを学習させることで、以下の業務を対象に自治体業務に特化した生成AIの活用を検証する。

情報企画課 システムに関係する問い合わせ対応
会計課 会計に関係する問い合わせ対応
職員課 福利厚生に関係する問い合わせ対応

盛岡市は、本実証で自治体業務における生成AIの有効性を検証し、今後のDXの推進に活かすとしており、その他のデジタル技術に関しても、行政DX推進のため実証などに随時取り組んでいくとのことだ。

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ロボスタ編集部

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