未来型食品工場、原料の荷受・秤量・投入をロボットで自動化するプロジェクトが始動 カゴメ・キユーピー・永谷園・ニチレイ・日清・TechMagic

TechMagicは、カゴメ、キユーピー、永谷園、ニチレイフーズ、日清製粉グループ本社と共に、食品工場が抱える非競争領域の共通課題の問題解決を目標として共同で結成した『未来型食品工場コンソーシアム』において、「原料秤量工程自動化プロジェクト」が始動したことを発表した。



原料秤量工程自動化プロジェクトとは

コンソーシアムの参加企業間で実務者会議や工場見学を行い、共通課題の洗い出しを行った。その結果、DXソリューションの導入は自動化対象の規模が大きい領域(工程や対象商品)から順に進んでいることがわかった。一方で、開梱や秤量などに代表される上流工程は、課題があるにもかかわらず自動化が進んでいない実態が浮き彫りになった。

秤量工程の自動化の現時点の長期的構想案

上流の原料秤量や原料投入などの工程では、商品ごとに異なる秤量作業が必要になるため、多種多様な原料に対して柔軟な作業が求められる一方、投資対効果の観点から自動化が難しいのが現状である。

そこで、コンソーシアムでは、共通課題を解決するため、原料の荷受けから秤量、投入までの上流工程の自動化に焦点を当てた「原料秤量工程自動化プロジェクト」を立ち上げることにした。

本プロジェクトでは、各社の専門知識を結集し、原料の荷受けから秤量を経て原材料投入までを自動化する革新的なロボットソリューションを生み出し、現場の活人化と持続可能な食品生産インフラの構築を目指す。

未来型食品工場コンソーシアムとは


食品工場は「労働力不足」や「原価高騰」といった喫緊の課題に直面しており、これらの課題への対応は中長期的に続くものと想定されている。これらの課題に対応していくためには最先端の技術による革新的な取り組みが必要だと考えられている。

未来型食品工場コンソーシアムは、食品工場の非競争領域の共通課題に対して、高度なロボットテクノロジーの活用を通じて、持続可能な食インフラの構築を目指す。

具体的には、持続可能な食品工場の構築に必要な産業課題の抽出、要求仕様の策定、共通基盤の構築、製造プロセス効率化に向けた、他社の先進的な製造プロセス効率化への取り組みに関する勉強会などを通じて、食品工場の未来について協議し協力を行っている。

さらに、コンソーシアムで協議した課題に対して、参加企業が共同で開発プロジェクトを立ち上げ、ソリューション開発に取り組んでいる。

まずは各社共通課題である秤量工程の自動化に向けて、分科会を立ち上げ、解決策を検討していく。本コンソーシアム参画企業と調理ロボットや業務ロボットを手がけるテックマジック社が共同で取り組むことで、開発コストの分散、ソリューションの汎用化、専門的な技術やノウハウの共有、市場導入のスピードアップなどを図る。これらの取り組みは、各社の課題解決のみならず、食産業全体の課題解決にも寄与することが期待されている。

コンソーシアム加盟各社 会社概要(※五十音順)



コンソーシアム事務局 会社概要



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ロボスタ編集部

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