線路点検AIロボットをPreferred RoboticsとJR東日本が共同開発 6線区で実証実験

Preferred RoboticsとJR東日本、鉄道線路を自律走行するAIロボットを開発——6線区で実証実験を実施
  • Preferred RoboticsとJR東日本、鉄道線路を自律走行するAIロボットを開発——6線区で実証実験を実施
  • ※写真は開発中のものであり、実用化時には変更になる場合があります。
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株式会社Preferred Roboticsは、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)と共同で、鉄道の線路上を自律走行し、沿線の安全点検を遠隔で行うAIロボットの開発を進めている。

※写真は開発中のもののため、実用化する際は変更になる可能性があります。

従来の点検作業が抱える課題

これまで鉄道の安全・安定輸送を確保するため、大雨や地震の発生時には係員が線路沿線を徒歩などで巡回し、路盤の崩壊や線路内への土砂流入といった支障事象の有無を目視で確認してきた。

こうした作業には二次被害のリスクが伴うほか、近年では熊の出没増加による係員の安全確保も新たな課題となっている。両社はこうした状況に対応するため、「事務所内などの離れた場所にいながらできる」点検手法の確立を目指し、ロボットの遠隔操作・制御に関する研究開発に取り組んできた。

自律走行ロボットの仕組みと実証実験の概要

Preferred RoboticsとJR東日本は2024年4月より開発を開始し、概念実証(POC)を2段階にわたって実施。八高線など計6線区で実証実験を行ってきた。

開発中のロボットは、鉄道の線路上を自律走行し、搭載したカメラ・LiDAR(レーザーで周囲との距離を測るセンサー)・GNSS(衛星を利用して位置を把握する仕組み)から得られる情報を基に安全に走行する。走行中に取得した映像や各種データは機体内に保存されると同時に、リアルタイムで係員へ送信される。

AIは線路周辺の支障物検知を補助し、列車の運行に支障を及ぼす異常の有無については、事務所内など離れた場所にいる係員が最終的に判断する仕組みだ。

実用化に向けた今後の展開

Preferred Roboticsは、株式会社Preferred Networks(PFN)の子会社として2021年11月に設立された日本のロボットメーカーだ。PFNが強みを持つAI技術を活用し、業務用小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」(2022年10月発売)、家庭用自律搬送ロボット「カチャカ」(2023年5月発売)、法人向け「カチャカプロ」(2024年2月発売)などを展開している。富士経済が発行した市場調査レポート「2026年版 国内自律走行ロボット市場分析」では、AMR(自律走行ロボット)国内市場におけるメーカーシェア1位を獲得している。

今後は実用化に向けた開発を継続し、在来線を中心に様々な路線で走行試験を行う予定だ。テクノロジーの力で現場の環境改善とインフラ維持管理の高度化への貢献を目指すとしている。

《ロボスタ編集部》

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