ファナック株式会社は、NVIDIAとの協業をさらに深化させ、ロボットシミュレーション、AI模倣学習、エッジコンピューティングの3領域で新たな技術を発表した。
1.Isaac SimとROBOGUIDEが密結合 仮想工場での直観的操作を実現
ファナックは、NVIDIAのロボットシミュレーション用レファレンスフレームワーク「NVIDIA Isaac Sim」と同社のロボットシミュレーションソフト「ROBOGUIDE」の連携を強化。
NVIDIA Isaac Simを前面に、ROBOGUIDEを黒子として機能させる形式
両システムは常時直接通信を行い、ユーザはROBOGUIDEに接続した仮想・実物の教示操作盤から、Isaac Sim内のロボットをリアルタイムで直観的に操作できる。
ジョグ操作やプログラム教示・実行も可能で、実機と同一の軌跡・サイクルタイムを仮想空間上で再現。さらにNVIDIA Isaac LabやNVIDIA Omniverseライブラリとの連携により、ケーブルなど柔軟部品の取り扱いや勘合作業といった高難度シミュレーションにも対応する。
ROBOGUIDEが前面に立ち、物理エンジン「NVIDIA PhysX」が背後で高度なシミュレーションを担う形式
これにより、従来は現物を使った試行錯誤が不可欠だった「ばら積み取り出し作業」を仮想空間上で事前に完結させることが可能になる。

2.GR00T N模倣学習でTシャツ折り畳みを実現 双腕CRXが柔軟物作業に挑む
今回の展示会では、協働ロボットCRX 2台による双腕システムが披露される。NVIDIAのオープンなロボット基盤モデル「NVIDIA Isaac GR00T N」を用いた模倣学習により、形状が変化し続けるTシャツを自律的に畳む作業を実現した。
オペレータがCRXを操作してTシャツを畳む動作から学習し、ファナックのモーション制御技術とGR00T Nモデルを組み合わせることで、従来の模倣学習で課題だったぎこちない動作を克服し、滑らかな自律動作を達成。

3.NVIDIA Jetson Thor採用でAI演算性能が7.5倍超に向上
昨年の国際ロボット展で披露した「人にぶつからないAIロボット」システムに、NVIDIAの最新ロボティクス向けコンピュータ「NVIDIA Jetson Thor」を新たに採用した。
従来の「NVIDIA Jetson AGX Orin」モジュールから「Jetson T5000」モジュールへのバージョンアップにより、AI演算性能は7.5倍以上向上。より迅速かつ滑らかに人の腕を回避するロボット動作を実現している。

これらの技術は、2025年5月開催のファナック新商品発表展示会で実際に体験できる。
ロボスタ・オンラインセミナー情報
アイリスグループのロボット事業拡大戦略 ~AIロボット市場の勝ち筋を探る
5月26日(火)には「実装」と「販売」の両輪でAIロボット市場を開拓している、アイリスオーヤマを筆頭としたアイリスグループによる「アイリスグループのロボット事業拡大戦略 ~AIロボット市場の勝ち筋を探る」を開催。

同グループの実績は、清掃ロボットを中心に導入企業7,000社以上、累計出荷台数は22,000台以上にのぼり、急成長を遂げています。
セミナーでは、アイリスオーヤマの大山社長が登壇、ロボット事業戦略についてご講演頂きます。続いて、東京大学大学院情報システム工学研究室(JSK)出身で、元Googleのロボットエンジニアであり、同社傘下のシンクロボの小倉社長より製品スペック等の詳細をご説明頂きます。
セミナーの詳細とお申し込みはこちら
ヒューマノイドは産業を変えるか トロンが語る「デジタルツイン×フィジカルAIが導くロボット実装の未来」
産業の現場において「フィジカルAI」や「ヒューマノイド」の社会実装が始まる中、その前提となるデジタルツインやシミュレーション環境の重要性が急速に高まっています。
本セミナー「ヒューマノイドは産業を変えるか トロンが語る「デジタルツイン×フィジカルAIが導くロボット実装の未来」では、製造業向けに先端技術の橋渡しを行うトロン株式会社の和嶋社長を迎え、フィジカルAIやヒューマノイド時代の自動化の最前線を解説します。
「ヒューマノイド導入には何が必要なのか」「なぜ今デジタルツインが重要なのか」「これから日本企業はどう対応すべきか」など、いま製造・物流業が直面する重要テーマについて掘り下げます。

さらに、今話題のヒューマノイドに対する同社のアプローチや、実用化に向けた現状と可能性についても解説していただきます。
セミナーの詳細とお申し込みはこちら。



