NVIDIA、自動運転向けオープンモデル「Alpamayo 2 Super」を商用利用可能に ロボタクシー開発を加速

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NVIDIA、自動運転向けオープンモデル「Alpamayo 2 Super」を商用利用可能に ロボタクシー開発を加速

NVIDIAは、ロボタクシーをはじめとする自動運転車向けのオープンなリーズニングモデル「NVIDIA Alpamayo 2 Super」が商用利用可能になったと発表した。

Hugging Face上で公開されており、商用利用可能なオープンライセンス、ベンチマークをリードするリーズニング能力、そして判断プロセスの検証可能性を武器に、自動運転車の量産・大規模展開を後押しする狙いだ。

稀で複雑な走行シーンへの対応を強化

ロボタクシーなど自動運転車にとって最大の難関は、日常的な走行シナリオではなく、予測や学習が難しい「ロングテール」な稀有・複雑な状況への対応だとNVIDIAは指摘する。こうした事象に対処するには、単なる物体検出や動作予測を超え、状況の理解、因果関係の推論、適切な行動選択、そして安全かつ快適な走行経路の生成をリアルタイムで行い、なおかつ開発者が検証・確認できるプロセスとして実行する必要がある。

Alpamayo 2 Superは、Hugging Face上で自動運転向けとして最も広く採用されているオープンリーズニングモデル群「Alpamayo」ファミリーの一員。単一の基盤モデルでありながら自動運転に関わる幅広い機能をサポートする。NVIDIAの世界基盤モデル「NVIDIA Cosmos」の「3 Super Reasoner」をベースに構築され、強化学習による事後学習が施されている。

商用自動運転車向けのオープンライセンス

Alpamayo 2 Superは、Linux Foundationがオープンなモデル配布のために策定したパーミッシブライセンス「OpenMDW 1.1」のもとでHugging Faceに公開されている。このライセンスはファインチューニング、派生モデルの作成、商用目的の再配布を許可しており、自動運転車の開発企業、自動車メーカー、トラックメーカー、サプライヤーは、自社のデータ・運転ポリシー・展開戦略に合わせてAlpamayoを適応させることができる。

従来、Alpamayoの初期リリースは研究開発向けの提供にとどまっていたが、現在はOpenMDWライセンスがAlpamayoモデルファミリー全体に適用され、開発者は追加の許諾なしにどのモデルでも商用展開できるようになった。モデルの重みが公開されていることで、ゼロからの再学習や高額なフロンティアモデルの都度利用といったコストを抑えながら、既存の高度なリーズニング能力を土台に活用できる点も特長だ。

Alpamayoファミリーの中で、Alpamayo 2 Superはマルチモーダルな自動運転開発において最高のリーズニング・運転性能を発揮する一方、より軽量な「Alpamayo 1.5」「Alpamayo 1」はクラウドでの開発やモデル蒸留において、よりコスト効率の高い選択肢として位置づけられている。生成された蒸留モデルは量産車両でのリアルタイム推論向けに最適化でき、クラウドでのフロンティア級リーズニングと車載での効率的な推論を組み合わせた「クラウド・ツー・カー」のワークフローを実現する。

ベンチマークで首位、5種類の出力を同時生成

Alpamayo 2 Superは、自動運転のリーズニング能力を評価するベンチマーク「LingoQA」において、評価対象の約40モデル中1位を獲得。NVIDIA独自の「Lingo Judge」指標を用いたテストでは、Qwen2.5 VL 72Bを17.0ポイント、Gemini 2.5 Proを15.1ポイント、GPT-4oを23.2ポイント上回った。

NVIDIAが評価したすべての自動運転ベンチマークで1位を獲得しており、幅広い自動運転タスクで高い性能を示している。パラメータ数は100億パラメータのAlpamayo 1.5・Alpamayo 1と比較して3倍規模で、限られた事例からも適切に一般化できる推論能力を備える。車両前後左右のカメラ映像を統合し、360度の全周囲映像に基づいて推論するため、車線変更や合流、信号のない交差点での右左折など、リスクの高い場面での状況理解に強みを持つ。

Alpamayo 2 Superは各運転状況について、次の5種類の出力を密接に連携させて生成する。

  • 車両の計画経路を示す軌道

  • 意思決定の根拠を説明する因果関係の連鎖(CoC:Chain of Causation)トレース

  • 譲る・車線変更・停止などモデルの意図を表すメタアクション

  • 学習・検証データ用のCoCアノテーションを生成するリーズニングベースの自動ラベル

  • モデルの回答をカメラ画像の特定領域と結びつける2Dビジュアルグラウンディング付きVQA(視覚的質問応答)

これらを組み合わせることで、モデルが何を観測し、どう判断したかを開発者が追跡・検証できる。CoCトレースは車両の安全性検証プラットフォーム「NVIDIA Halos」の安全性検証ワークフローと統合され、自動運転の機能安全規格「ISO/PAS 8800」の要件に準拠したAI安全性をサポートする。また、Alpamayo 2 Superは自動ラベラーとしても展開可能で、独自のフリートデータに対するCoCラベル生成や2Dグラウンディング付きVQAを行うことで、アノテーションのサイクルを数カ月単位から数日単位に短縮できる。

AlpaSimやAlpaGymなど周辺ツールも拡充

Alpamayo 2 Superは、自動運転車開発向けのオープンモデル・フレームワーク・データセットからなる製品群の一部でもある。クローズドループシミュレーションを提供する「NVIDIA AlpaSim」、高スループットな強化学習を可能にする「NVIDIA AlpaGym」、学習・テスト用データを提供する「NVIDIA Physical AI Open Datasets」、モデルの開発・学習・検証を加速するオープンな学習レシピや自動ラベリングパイプラインなどが含まれる。

Alpamayoファミリーは、Hugging Faceでのダウンロード数がすでに50万回を超えており、自動運転向けオープンリーズニングモデル群として最も広く採用されている。NVIDIAは、Alpamayo 2 SuperをHugging Faceからダウンロードし、モデルの評価やリーズニング能力の検証を通じて次世代のロボタクシーや自動運転車の開発に活用するよう呼びかけている。


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