【Google I/O 2018】Googleアシスタントに追加される注目の新機能まとめ
Google I/O 2018で発表されたGoogle Assistant/Google Home関連のトピックスをまとめた。
Google Blog / The future of the Google Assistant: Helping you get things done to give you time back
まず公式発表として、Google Assistantは現在5億台以上のデバイスで利用、5,000種類以上のスマートホームデバイスで利用可能、40メーカー以上の自動車で利用できるという数値が明らかにされた。利用可能なデバイスはAndroidはじめとするスマートフォンで使えるということも大きいが、スマートスピーカー・家電・自動車といったマルチデバイス展開も順調であることがわかる。
以下公式ブログで発表されたGoogle Assistantの目玉機能を一挙紹介する。
New voices:新しい声
新たに男女3人ずつの6種類の声が追加された。また声が従来よりさらに自然になったという。さらにアーティストのジョン・レジェンドの声データで構築したモデルも用意された。
Continued Conversation:継続的な会話
リクエスト毎に毎回「Hey Google」を繰り返すことなく、自然に会話が続けられるようになる機能。今後数週間でこの機能が有効にすることができるようになる。
Amazon Alexaの「Follow-Up Mode」に追随した形だろうか。
Multiple Actions:複数のアクション
まとめて問い合わせができるようになる機能。例えばニューヨークやオースティンの天気はどうですか?といった複雑な質問を理解できるようになる。
Pretty Please:プリティ・プリーズ
子供にていねいな言葉遣いを促す「Pretty Please」機能が追加される。Family Linkによる家族向けのアシスタント機能で、小さな子供がアシスタントに丁寧に指示をすることを促し「〜してください」というと、「あなたは丁寧ですね」と褒めるといった仕組みとなる。
Custom and scheduled Routines:カスタムルーチン機能・スケジュールルーチン機能
既にリリースされていたルーチン機能は6種類が用意されているだけだったが、今後自由にカスタムできるようになる。例えば、「夕食の準備ができた」というルーチンを設定しておけば、好きな音楽をかけて、テレビをオフにして、食事の時間になったことを家族に通知することが1回の指示で可能になる。また今年の夏の後半には特定の日時を指定したスケジュール設定もできるようになる。
Smart Displays:スマートディスプレイ
ディスプレイ搭載のスマートディスプレイが2018年7月以降に米国で発売される。まずはJBL、Lenovo、LGの3社からリリースされる。カレンダー、マップ、YouTubeなどすべてのGoogleサービスと統合されている。
AmazonのEcho Show、Echo Spotなどについでディスプレイ搭載モデルの市場も拡大しそうだ。
New visual experience for the phone:スマホの新画面
スマホ向けのGoogle Assistantの画面表示も改善される。一日の予定や飲食店注文など画面表示を活かしたUIになる。Food pick-up & Deliveryのプロバイダーも発表された。
Google Maps:地図
Google MapにGoogle Assistantの音声制御を統合し、画面下部にGoogle Assistantの表示エリアができる。画面を見ないままハンズフリーで様々な操作ができるようになる。Android向けには今年の夏、iOS向けには今年の後半にリリースされる予定。
Google Duplex:Googleデュプレックス
ユーザーの代わりにスケジュール調整・電話予約を代行してくれる仕組みのデモが公開された。Google Assistantにヘアサロンを予約してと伝えると、お店に直接電話をし、Googleカレンダーから空いている日程を選んで予約をしてくれる。
世界展開
Google Assistantを年末までに30以上の言語、80カ国で利用可能にする。Google Homeはデンマーク、韓国、メキシコ、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデンの7カ国に新規市場投入する。
僕はこう思った:
Alexa・Echoで先行するAmazonに対してキャッチアップした部分、追い越した部分様々あります。もちろん機能改善の競争はユーザーサイドとしては大歓迎。特にGoogle Duplexが日本でも使えるようになったら素晴らしいですね。
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。