AGRIST ピーマン自動収穫ロボット「L」の最新モデルを発表 2022年秋からレンタルサービスを開始

農業ロボットベンチャーのAGRIST株式会社は2022年秋からレンタルサービスを開始するピーマン自動収穫ロボット「L」の最新モデルを発表した。

今回発表した最新モデルは「市場投入モデル」と位置付け、2022年秋からのレンタルサービス開始に向けて利用者を募集する。また、「L」のレンタルサービス開始に先駆けて、今回発表した最新モデルを4月上旬より鹿児島県の農業法人においてパイロット導入を開始する。一般の農家の圃場で実際に導入して得られたデータやユーザーとしての声を「L」の更なる改良に反映させていく。


3つの変更で収穫性能が大幅に向上

2021年9月に発表したモデルからの大きな変更点は、新開発の多関節アームによるピーマンの収穫範囲の拡大、新たに広範囲の探索専用カメラを搭載したことによる探索効率の向上、AIによる枝切り回避機能の搭載の3点。

新たに3軸の水平多関節アームを搭載し、収穫範囲が拡大。AIの判断により最適な角度から収穫アプローチを行うことで、誤って枝葉を切ることなく「安心・安全・確実にピーマンを収穫する」ロボットを実現した。

新開発の多関節アームによる収穫範囲の拡大

従来の収穫ハンドに搭載しているカメラに加え、ロボット底部に新たに広範囲の探索専用カメラを搭載。株の低い領域を探索専用カメラが、高い領域を収穫ハンドカメラが探索することにより、探索効率及び収穫速度を大幅に向上した。また、AIがピーマンの手前に枝を認識した場合に収穫アプローチを中断し、枝切りを防止する機能を実装した。

広範囲の探索専用カメラ搭載によるAI探索効率・収穫速度の向上

AIによる枝切り防止機能を実装


導入費用

2022年秋から開始するレンタルサービスは初期導入費用150万円(税別)に加え、ロボットが収穫したピーマンの出荷額の10%を毎月の手数料とする料金モデルとなる(10アール分のワイヤー設置費用を含む)。


メディア向け新製品発表会・一般視察

今回発表した最新機「L」は4月28日(木)にメディア向け製品発表会を、5月上旬より関心のある農家、農業進出を検討している企業、スマート農業の普及を目指す行政への公開を予定している。

・メディア向け製品発表会
日時:2022年4月28日(木)
場所:AIロボット農場(宮崎県児湯郡新富町上富田)

・一般向け製品視察
日時:2022年5月上旬より随時開催
場所:AIロボット農場(宮崎県児湯郡新富町上富田)

【お問い合わせ先】
視察を希望の方は以下よりお問い合わせ下さい。
https://agrist.com/contact/contact03


AGRIST株式会社について

アグリストはテクノロジーで農業課題を解決するベンチャー企業。高齢化が進み農産物の収穫の担い手が不足している課題を、自動収穫ロボットで解決する。2017年から宮崎県新富町の農家らと勉強会を開催し、現場の農家らからロボットの必要性を聞いてきた。2022年には宮崎県から全国に販路を拡大し、地方から世界の農業課題を解決するグローバルベンチャーへの成長に向けて事業を展開していく。

関連サイト
AGRISTホームページ

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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