ユカイ工学 学生ロボ作品を「Maker Faire Tokyo 2022」に出展 女子美術大学・武蔵野美術大学でロボティクス講義レポート

「ロボティクスで、世界をユカイに。」を掲げ、数多くのコミュニケーションロボットやIoTプロダクトを企画・開発するユカイ工学株式会社は、2022年9月3、4日に開催されるMaker Faire Tokyo 2022に出展することを発表した。

会場では女子美術大学、武蔵野美術大学とユカイ工学とのロボティクス講義で制作した学生のロボット作品と共に、「ユカイなピコハンロボットキット」などのkurikitシリーズのロボットキットや、やみつき体感ロボット「甘噛みハムハム」、ファミリーロボット「BOCCO emo」、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」など、ユカイ工学の商品を一堂に展示・販売する。


美術大学生とユカイなロボット作品づくり

今年度、女子美術大学や武蔵野美術大学にて、ユカイ工学代表の青木氏をはじめ、エンジニア、デザイナーなどのスタッフが講師となり、教育シリーズ「kurikit」のロボットキット「ココロキット+」を活用して、それぞれ毎年恒例となる講義を実施した。授業ではアイデアプレゼンからプロダクト制作を経て、講評会、そしてデモンストレーション展示をMaker Faire Tokyo 2022で行うことまでをひとつのプログラムとしている。

女子美術大学でのアイデアプレゼンの様子。女子美術大学でのプログラムは4年目となる

参加学生はロボティクスの基礎知識とプロトタイピングツールの扱い方、各種センサーやアクチュエーターの使用方法について演習方式で学ぶ。また、各自でロボティクスを活用したインタラクティブな作品の制作を行いながら、電子回路・メカのプロトタイピングについて実践的なノウハウを身につけていく。制作段階ではぬいぐるみ技法や3Dプリンターなども活用した。

女子美術大学での制作の様子

ロボット制作を通して、メディアアートの基本的な仕組みやプログラムの考え方、外装素材や設計・制作手法、そして、商品企画の立て方や、自分の考えた企画を実際に形にする方法を学び、課題にチャレンジしている。


女子美術大学 学生・教授からのコメント

女子美術大学で制作した作品と集合写真

参加学生コメント

ロボットの制作は初めてだったのですが、試行錯誤を経てロボットが動いてくれた時には、「作った」というより「育てた」気持ちになりました。私も友人たちも、完成したロボットに対して、無機物ではなく生き物への接し方に寄っていたのが不思議で、一番面白いと感じた部分です。機械と人間のコミュニケーションに興味が湧いて、さらに考えてみたくなりました。

担当教授コメント

[女子美術大学 芸術学部 アート・デザイン表現学科 小笠原たけし教授 ]
だれもが想像すらしなかった学生の企画に、ユカイ工学のさらなる自由な発想がプラスされ、毎年とてもユニークなロボットたちが生まれてます。ロボット制作は勉強する内容が多岐に渡るため、学生たちは必死の制作作業でしたが、その分愛着たっぷりのロボットが出来上がりました。今回のロボット制作を通じて得た知識や技術は、学生たちの今後の制作活動に多大な影響があると思っています。


武蔵野美術大学 学生からのコメント

武蔵野美術大学では2年目となるユカイ工学の講義プログラム

ココロキット+を使って試作中の様子(武蔵美術大学)

武蔵野美術大学の学生が作ったロボット作品。創造力豊かな作品がたくさん生まれた

参加学生コメント

「動くものが作りたくて今回初めてロボット作りに挑戦しました。作っては壊し、という作業が何回も必要だったり、初めのうちは手で支えながら動かしたり、段ボールで試作を作ったりして、探り探り作っていきました。最終的に1人で動いた時は感動しました。ロボット作りは、様々な条件を検討して形にしても、動かしてから問題に気づく難しさがあり、最後まで気が抜けないものだと感じました。その分、完成したロボットを見た時は愛おしく、本当に嬉しかったです!」


ユカイ工学代表 青木氏からのコメント

ユカイ工学のロボット製作キットを活用した美大生向けのプログラムですが、女子美術大学では4年目、武蔵野美術大学では私が教授として講義を担当し2年目となりました。テクノロジーを活用した作品制作に熱意の高い学生さんがとても多く、毎回キット開発者の予想を超えた作品が生まれてくる様子に可能性を感じています。プログラミングとモーターを手軽に組み合わせることを可能にする「ココロキット+」によって、より多くの美大生の創造力を引き出すべくプログラムを提供していきたく思っています。


「Maker Faire Tokyo 2022」について

東京ビッグサイトで年に1回開催される「Maker Faire Tokyo」は誰でも使えるようになった新しいテクノロジーをユニークな発想で使いこなし、ロボット、自作楽器、乗り物、光るアクセサリや、おもちゃなど、さまざまな物を作り出すメイカー(モノを作る人)が集まり、作品の展示・デモや、参加者との交流を行う。2019年は50組の出展者、約22,000名の来場者を迎えた。また、同年には関西初のMaker Faireとして「Maker Faire Kyoto」が開催され、200組の出展者、約7,500名の来場者が参加した。


「Maker Faire Tokyo 2022」

日時 2022年9月3日(土) 12:00~18:00(予定)、9月4日(日) 10:00~17:00(予定)
会場 東京ビッグサイト(西4ホール)東京都江東区有明3-11-1
ブース位置 E-02-01 女子美術大学 ロボット研究プロジェクト
E-02-02 武蔵野美術大学ロボット部
E-02-03 ユカイ工学株式会社



ユカイ工学の教育シリーズ「kurikit」

「kurikit」(クリキット)は、そうぞうの扉を開けるユカイ工学の教育シリーズ。初めてのロボット製作やプログラミングの技術学習まで、ハードウェアもソフトウェアも「kurikit」の製品を通じてだれでも簡単に遊び感覚で学ぶことができる。子どもから大人まで、すべての人に共通する、学びたい・知りたい・作りたい、という好奇心を一緒に育てていきたい。ユカイ工学は、そんな思いに気軽にチャレンジできる体験を提案する。



教育シリーズ「kurikit」のロボットキット「ココロキット+」

「kurikit」のロボットキット「ココロキット+」(ココロキット プラス)は、つなげるだけで動きのある作品を簡単に作ることができるモジュールで、プログラミングをするとより自由な動きに挑戦することができる。同キットは小学生のプログラミング教育でも活用され、動きをつけること以外に画像認識、音声認識などの人工知能や、しゃべらせたり、無線も使える高機能なことも特長。

「ココロキット+」 4,950円(税込)

電池をいれてつなぐだけでモータが動く!

動く作品が誰でも簡単にすぐでき、プログラミングでもっと自由に動かせる!
関連サイト
kurikit公式サイト

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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