『ムーミン谷のナイトウォーク ~イルモリノオト~』体験レポート 今年はキャラの会話劇が楽しい、イルミとソニー新感覚音響Sound AR、森がコラボ

今年もムーミン谷に、ソニーの音響技術「Sound AR」とイルミネーションでムーミン珠玉の物語をナイトウォークで楽しめる季節がやってきました。今年のタイトルは『ムーミン谷のナイトウォーク ~イルモリノオト~』。「イルモリノオト」とは、イルミネーション×森、の音という意。

© Moomin Characters

場所はムーミンバレーパーク。期間は2022年10月22日(土)~2023年1月9日(月・祝)。開催の前日となる10月21日に報道関係者向け体験会が行われたので、ひと足先に新作を体験してきました。今年の特徴は8人の声優陣による楽しい会話劇。ムーミン一家やスナフキン、ヘムレンさんに、ニョロニョロまで登場しますよ。

ムーミンたちのイラストのあるスタート地点からナイトウォーク開始

湖の堤防や周囲の林道を歩きながら光の世界へ。画面の番号がある地点でストーリーが紡がれる。その前にプロローグでは、足踏みしたり、ジャンプしたりして、サウンドARの身体とのリンクを確かめる

準備ができたら歩き始めましょう。早速、ムーミン達の賑やかな会話が聞こえてきましたよ。そして幻想的なイルミネーションの世界が拡がります。


写真では解りませんが、ここは本当に不思議な空間・・ぜひ実際に体験してみて欲しい


8人のキャラクターたちの会話劇が楽しい

今回の特徴は、ストーリーに8人ものキャラクターが登場すること。当然ボイスキャストも8名、実力派や個性的な声優陣の声と、歩く動作に合わせて鳴る音や立体感のある効果音のマジックで聴覚を刺激してくれます。


視覚についてはもちろんイルミネーションの妙技が拡がります。華美ではなく、自然や建物、そしてストーリーに連動した光の演出が楽しめます。



ムーミンの原作小説『たのしいムーミン一家』が題材、実は夏の物語

今回のストーリーは、ムーミンの原作小説『たのしいムーミン一家』が題材。なんと舞台はムーミン谷の夏。冬期ナイトイベントの舞台が夏、というのは少し驚きですが、イルミと音で夏をどのように演出しているかが、見どころ・・というか体感のしどころとなっています。ちなみにお馴染みのあの「ニョロニョロ」やヘムレンさんが物語の重要なキャラクターとして登場するのでその点もお楽しみに。



「あなたにとって大切なものってなんですか」

脚本・演出は、前回に引き続き、ムーミンバレーパークのショーなどを手掛けている小栗了氏が担当しています。テーマは「あなたにとって大切なものとは?」。

「ナイトウォークはデジタルとアナログが融合」脚本・演出の小栗了氏はビデオメッセージで登壇

小栗了氏はビデオメッセージで登場し、「今回のナイトウォークを体感して、”私にとって大切なものってなんだっけ”と改めて考えるきっかけになればうれしい」とし、「ナイトウォークはデジタルとアナログが融合したものだと感じている。デジタルはソニーさんのサウンドARによる音響効果の演出を体験して頂き、森や湖など自然でアナログな風景に対して、物語を楽しんで頂くための最小限のイルミネーションを使った演出、それらの融合を体感して、自然の中で私たちがどう生きていくか、も考える機会になったらうれしい」と続けました。






イルミの球数で競うのでははなく、ストーリーと一体となった「森のナイトウォーク」

報道関係者向け体験会では株式会社ムーミン物語の担当者が登壇。「秋から冬にかけて検索ワードは”イルミネーション”が圧倒的に多くなり、この季節はイルミネーションが見たいという気運が高まる」と分析結果を発表し、ムーミンバレーパークがイルミネーションを絡めてお出かけ先の候補としてあげてもらえたらうれしい」と語りました。


また、イルミネーションのイベントというと「××万球」といった電球の数や規模で競われるケースが多い傾向にあるが、ムーミンバレーパークでは球数ではなく、自然に溶け込み、ストーリーと一体となった「森のナイトウォーク」というアプローチで、没入感のひとつとしてイルミネーションやサウンドARを楽しんで欲しい、と続けました。



インタラクティブな360度立体音響技術「サウンドAR」

360度立体音響技術「サウンドAR」については、ロボスタでも既に何度か取り上げてきていますが、機器としては手持ちのスマートフォンと無料のアプリ「Locatone」、イヤホンだけで、このナイトウォークを楽しむことができます。決められたルートを歩いて行くと、ストーリーのポイントにさしかかれば自動で語りやキャラクター達の会話がスタートします。周囲の景色やイルミを見ながらストーリーに没入できます。また、ストーリーによっては雪や砂浜、落ち葉など、歩く動作に合わせて踏みしめる音がしたり、強い風や波の音を立体音響で感じます。なお、今回は「スマートフォンを振る」という新たな体験も加えられているのでお楽しみに。

ソニー株式会社 Locatoneビジネスプロデューサー 八木泉氏

ソニーの担当者は「音には想像力をかき立てる独特の力がある」とし、特定の方向や周囲からあたかも本当に音が聞こえているかのような演出が体験できる、参加型のイベントならではの音の魅力を解説しました。今回は「多くのキャラクター達による会話劇が楽しい、自分の周囲で繰り広げられている会話劇を体感して欲しい」と語りました。

アプリ「Locatone」にはムーミンのキャラやロゴマークと一緒にAR写真を撮る機能も(画像右下の「イルモリノオト」のイラストがAR合成)!試してみよう

こっちはARではありません!

ちなみにInstagramフォトコンテスト「#イルモリフォトコン2022」を開催。現地に行ったら素敵な写真をとって投稿しよう。

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限定メニューも楽しみのひとつ

なお、今回も冬のイベントに合わせて限定メニューが用意されています。ムーミンファンにとっては楽しみですね。身体が冷えてしまったら「サーモンと魚介の具だくさんスープ」と「雪玉のミートボール」で暖まりたいですね。

サーモンと魚介の具だくさんスープ (税込1500円)

雪玉のミートボール (税込1500円)

また、地元「SAIBOKU」のポークを使ったスナフキンのポークパン(豚まん)は400円。ホットワイン(500円)、コーンスープ(300円)、ホットショコラ(300円)と一緒に如何でしょうか。


なお、11月9日は埼玉県の日として学校が休校になります。それに合わせて埼玉県内の来園者には先着3,000名にムーミンのオリジナルタオルがプレゼントされるそうです。


ソニーの「Sound AR」を使ったムーミンバレーパークのイベントに、ロボスタ編集部が足を運ぶのももう3回目。毎年、趣向が変わって楽しさも変化しています。未体験という人は一度、足を運んで体験してみてはどうでしょうか。

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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