NTT東日本、ローカル5Gと8K映像、ハプティクス(力触覚)を使った遠隔医療サービスの開発実証を開始 北海道岩見沢市にて

全国的な少子高齢化や人口減少への対策が必要とされる中、ルーラルエリア(rural area:地方町村部圏)では都市と同様のサービス提供が困難なことが多く、ほとんどの自治体では、遠隔からでも様々なサービスを受ける機会を増やし、住民サービスを向上させることが必要となってくる。

このような状況で、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)北海道事業部は、実証代表者として採択された「〈総務省〉令和4年度地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」においてローカル5G等の無線通信ネットワークを活用し、ルーラルエリアと遠隔にいる専門医を繋ぎ、高画質な映像を用いた遠隔診断やロボット制御による検査を行う遠隔医療サービスの提供に向けた実証を岩見沢市北村地区・毛陽地区にて2023年1月中旬より開始予定だ。

なお、今回取り組むICTを活用した遠隔医療は「医療資源の少ない地域などでの効率的・効果的な医療提供体制の整備」「医療従事者の働き方改革」等にも寄与することが期待されている。


同実証の概要

岩見沢市のルーラルエリアにおいて、専門的な医療が発生した場合にも、かかりつけ医など地域の医療従事者が遠隔にいる専門医の指示・判断を仰ぎながら、ローカル5Gを用いた8K等の高解像度映像伝送を通じたプレ診療や、触感を伝えることができるハプティクス(力触覚/対象の硬さや柔らかさ、変形やたわみなどを高精度に伝達できる技術)機能を具備したロボットアームを用いて専門医が遠隔検査を実証する。


期待される効果

・遠隔医療サービスの提供によるルーラルエリアにおける医療格差課題の改善
・医療分野におけるローカル5G活用モデルの普及加速

【遠隔高度医療サービスのイメージ】


実施体制

地域課題の解決および今後の社会実装を踏まえた技術検証、課題検証を遂行するために、同社と、岩見沢市、北海道大学 産学・地域協働推進機構、株式会社はまなすインフォメーション、株式会社アストロステージの5組織でコンソーシアムを組成した。


今後の予定

同実証は令和5年3月まで行い、遠隔医療ソリューションの有用性や課題対応策の効果を把握・分析するとともに、将来的な社会実装や他地域・他分野への横展開を視野に評価・実装計画の策定を行う予定であり、同社は、今後もICTを活用した地域課題の解決に取り組んでいくと述べている。


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ロボスタ編集部

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