自動走行型スマート農薬噴霧ロボットのコンセプトモデル「スマートシャトル」をクボタの施設で展示 丸山製作所

防除機、農林業機械等の製造・販売を行う丸山製作所は、クボタが運営する北海道北広島市の北海道ボールパーク内にある農業学習施設 「KUBOTA AGRI FRON」内の最先端の農業技術展示エリア「TECH LAB」に、新たなパートナー企業として同社が開発した自動走行型スマート農薬噴霧ロボットのコンセプトモデル「スマートシャトル」を提供し、展示を開始したと発表。これに伴い「スマートシャトル」は4月26日に出陣式を開催し、来場者へのお披露目を実施した。

「スマートシャトル」詳細


「スマートシャトル」は、圃場内に設置したタグと本体に内蔵されたカメラから取得した映像情報により機体位置を認識し、ホースの送り出し・巻き取りをしながらビニールハウス内の畝間や通路を自動走行で移動するロボット防除機。

従来のロボット防除機「シャトルスプレーカ」は、畝間を自動で直線移動し薬液散布を行うことはできたが、防除を終え次の畝へ移る時には、人が車体を操作し移動を行う必要があったが、今回お披露目した「スマートシャトル コンセプト」は、直線移動のみではなくビニールハウス内全体を自動で走行することができ、防除作業と畝間移動をすべて自動化することが可能。



これにより、防除作業の省力化や大幅な作業時間短縮が実現でき、例えば防除準備から片付けまで240分かかっていた圃場の場合、スマートシャトルを導入することで作業にかかる時間を約75%削減することができるとしている。

「スマートシャトル コンセプト」イメージ動画 
スマートシャトルの自動走行技術

自動走行型スマート農薬噴霧機「スマートシャトル」は、二次元コードの一種であるArUcoタグ(認識タグ)とVIO技術(画像とジャイロセンサーによる位置認識技術)を掛け合わせにより、GPSの使えないビニールハウス内でも自己位置を推定し、自動走行でビニールハウス内の畝間や通路を移動することが可能となっている。



また、側面に距離センサーを設け、畝との距離を測定することで常に畝間中央を走行する。




スマートシャトルの操作


本体の操作はゲームパッドとタブレットやスマートフォン端末に入れたアプリから遠隔で行うことができ、走行ルートの設定や自動防除の開始、防除作業の進捗を遠隔で操作・確認できる。機体の状況をモニタリングでき、緊急停止等の異常を検知した場合も知らせる。また、スマートシャトルとポンプをIoTで連携させ、ポンプのON/OFF操作を行うことも可能。

安全装置


本体についているカメラで人を検出し、自動で停止(開発中)。前後にあるバンパースイッチ(2種類)で障害物を検出し、緊急停車する。


丸山製作所は、農業を取り巻く環境が大きく変化する中で、省力化・高機能化をコンセプトに農業作業における負担軽減、快適な作業環境と高効率化を実現する製品開発に努め、スマート農業の実現に貢献するとしている。

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ロボスタ編集部

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