東芝がレッドカーペットの生中継に顔認識AI「カオメタ」を提供 俳優や監督の顔と名前を特定して実況MCを支援 第37回東京国際映画祭

東芝デジタルソリューションズ株式会社は、「第37回東京国際映画祭」において、10月28日に開催されるレッドカーペットの中継に、同社の顔認識AI「カオメタ」を提供する。「カオメタ」はAIがリアルタイムに俳優や監督などの映画人を解析して特定するシステム。生中継で人物の情報を提供することで、MCや解説者が正確でタイミングのよい実況をすることをサポートする。なお、この技術の採用は今回が初めて。

なお、同社は「第37回東京国際映画祭」のオフィシャル動画プロジェクト「cyberTIFF」にメディアパートナーとして参加している。

cyberTIFFは、東京国際映画祭に関するさまざまな動画を撮影・編集し、テレビなどの各種媒体に配布、公式WEBサイトやYouTubeなどの動画媒体に配信などを⾏うチームのこと。オープニング・クロージング中継、インタビュー・舞台挨拶・イベントなどの映像制作・配信を行う。



生中継で監督や俳優の名前の特定を支援

東京国際映画祭は、世界中から多くの監督や俳優などの映画人が訪れるアジア最大級の映画の祭典。特に大きな注目を集めるレッドカーペットのイベントに関して生中継が予定されているが、レッドカーペットの現場のMCや中継番組の解説者が映像に映る人物を実況する際、多くの監督や俳優の名前と顔を記憶しておく必要がある。

今回のレッドカーペットの中継では、あらかじめ「カオメタ」の顔辞書に登録しておいた人物の顔情報に基づき、レッドカーペットを歩く世界中の映画人が誰かを瞬時に特定し、顔認識結果をMCや解説者の手元のタブレットにリアルタイムに表示させることで、正確でタイミングよい実況をサポートする。

レッドカーペット中継における「カオメタ」のしくみ。SDI(Serial Digital Interface)は、主に放送・映像業界で使われているデジタルインタフェースの伝送規格の1つで、1本のケーブルでデジタル映像とデジタル音声を圧縮なしで伝送できる。

同社は、今後も顔認識結果に応じた人物情報のテロップの自動付与など、大規模なイベント中継・配信に対応した機能の強化を図る。顔認識機能の強化を通じて、放送現場・映像制作現場の業務負荷軽減を図るとともに、メタデータ自動付加による再利用の促進や権利処理の円滑化、映像コンテンツの高付加価値化にも貢献していく、としている。


顔認識AI「カオメタ」とは

映像から人物をリアルタイムに特定する顔認識AIで、正確性と迅速性を両立したサービス。照明や顔の向き、表情など、変動要因を含んだ画像からでも、正確に人物を特定するための情報を抽出する当社独自の技術で1人につき1枚の顔写真をあらかじめ辞書登録するだけで高精度な顔認識を実現する。
一般的な生体認証と異なり、たくさんの人物が同時に映る映像や、複数の映像を同時に扱うマルチ画面に映し出された小さな顔の認識など、放送局など映像コンテンツを扱う事業者に特化した機能を提供するのが特長。

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