MONETが岐阜県高山市での医療MaaSの実証運行に協力 「マルチタスク車両」や運行管理システム、管理者向けのシステムを提供

MONETは、岐阜県高山市が2024年12月6日から実施する「高山市医療MaaS実証運用業務」に協力すると明らかにした。なお、本取り組みは、岐阜県で初めての医療MaaSの導入事例になる。

車両や運行管理システム、管理者向けのシステムを提供

MONETは、本取り組みにおいて、設置や取り外しが簡単に行える車載用ベッドやオンライン診療に必要な機材を収納するキャビネットなどを配置した「マルチタスク車両」や、診療の予約状況とそれに応じた最適な運行ルートを確認できる運行管理システム、車両の稼働状況などを確認できる管理者向けのシステムを提供するとしている。

高山市は、日本一広い市域を持ち、地域によっては自宅の周りに診療所や病院が少なく、さらに利用できる公共交通機関が限られていることから、病院までの移動が難しい患者に対する医療サービスの提供が課題になっている。

そこで高山市では、遠隔地にいる医師によるオンライン診療を車両内で受けられる環境を整備する。今回の実証では、看護師が乗車したマルチタスク車両が「高山市国民健康保険秋神出張診療所」の付近を訪問し、高山市国民健康保険診療所の医師がオンラインで診療を行う。

取り組みのイメージ図

今後は、町内の公民館や集会所付近などに運行エリアの拡大を検討していく予定としており、マルチタスク車両には、患者の生体情報をリアルタイムに収集・確認できる「セコムVitalook」やポータブルのエコー(超音波診断装置)、心電計を搭載しており、出張診療所と同じ医療サービスを車内で提供する。

高山市とMONETは、本取り組みの結果を踏まえて、車両を活用した新たな医療提供体制の構築を検討していくとしている。

「高山市医療MaaS実証運用業務」の実証運行の概要

実証運行で使用する車両

車両内観

車両内観
実施期間 2024年12月6日~2025年3月31日
実施内容 高山市の朝日地区にマルチタスク車両が訪問し、高山市国民健康保険診療所の医師がオンライン診療を行います。
対象者 秋神出張診療所に通院中の方。
※医師から診療についての説明を受け、実証事業への参加に同意した方が対象
実施体制 ・高山市:実施主体
・セコム医療システム株式会社:医療機器の提供による支援
・久々野観光株式会社:車両の管理・運行
・MONET:実証の企画・運営、マルチタスク車両やシステムの提供


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ロボスタ編集部

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