アールティが国産4足歩行ロボットの開発に着手 受注生産で2025年度内の発売を予定
アールティは、海外で実用化段階にある4足歩行ロボットの開発に着手し、教育・研究機関や産業分野での活用を見据えた受託開発ベースの製品化を進めることを明らかにした。
本製品化プロジェクトは、国内の4足歩行ロボットのニーズを広げるとともに、新たな技術開発ベースを提示することを目指し、2025年度内の受注生産による発売を予定している。
最先端技術を集結した国産4足歩行ロボット
4足歩行ロボットは段差や不整地で車輪などが踏破できない場所での利用が考えられており、国内外で多様なニーズがある。また、この分野は海外での技術開発が先行しており、国産化が期待されている。
本製品化プロジェクトでは、東京大学河原塚健人研究室で開発している「MEVIUS」をベースに、教育・研究機関や産業分野での活用を見据えて製品化を行うとしており、特に歩行モーションに関しては世界最先端の研究トピックスである機械学習による歩行の実用化を視野に入れているとのことだ。
アールティでは、これまで高度なAIビジョン技術、ROSの開発技術、等身大人型二足歩行ロボットの開発実績があり、車輪型から2足歩行ロボットに至るまで様々な製品、受託開発品を国内外に販売してきている。これらの経験を生かして、産業界や教育現場での活用はもちろん、社会課題解決のためのロボットソリューションとして本製品が活用されることを目指す。
予定されている特徴
本製品化プロジェクトで開発する4足歩行ロボットは以下の特徴を備える予定。
・高度なバランス制御:多関節構造と高度なセンサ技術を採用し、不整地に強い自然なモーションを実現
・ROS 2対応:オープンソースソフトウェアとの互換性を持ち、研究や開発環境での柔軟な活用が可能
・機械学習機能の統合:人間が遠隔操作したり、デジタルツインで生成された動作を学習する技術を搭載し、AI学習データの効率的な再現をサポート
・モジュール型設計:カスタマイズ可能な設計で、教育用教材から産業プロトタイピングまで幅広く対応
教育・研究・産業応用で広がる可能性
国内外の教育・研究機関から産業界まで、4足歩行ロボットの応用は世界中で急速に広がっている。
段差や狭所での作業、または4足歩行ロボットにロボットアームを搭載してドアを開けたり、ピッキングタスクを行うなど、これまで人手に頼っていた作業をロボット化することで、労働力不足の解決や新しい価値創造につながると期待されている。
また、アールティは、研究開発としては研究室内だけではなく産学連携によるドローン用アタッチメント装置の開発では火山での降灰礫回収等フィールドにも応用範囲があり、人作業の自動化に関してはコンサルティングだけでなく、SIerとしても活動しており、実際の工場では、食品工場での人型ロボットの軽作業への導入、ライン構築、検査装置の開発なども手掛けているため、幅広い応用分野にワンストップでの対応が可能。また、エンドユーザーには、運用までを見据えた対応が、部品メーカーには、指定のモーターや部品を搭載した製品化のご相談にも応じるとのことだ。
発売予定価格・時期
本製品は現在試作段階にだが、受託開発に関しては随時相談を受け付けている。
尚ロボット単体でのターゲット価格は数百万円の価格帯、販売開始時期は2025年度内を予定している。
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株式会社アールティ
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