
ギークプラスは、物流倉庫における保管・ピッキング作業効率を両立して向上させる自動ケースハンドリングロボット領域において、新ロボティクス「RS(Robo Shuttle)シリーズ」を2025年4月より日本国内で提供を開始すると発表した。また、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)・自律移動ロボット(AMR)一体型構造により導入コストを抑えた最新モデル「RSAir」を、2025年夏に販売開始する。
提供開始の経緯
昨今の物流業界では深刻な人手不足に加え、EC需要の拡大などによる荷物量の増加に伴い、倉庫現場の負担が増しており、その結果として作業の遅延や出庫の遅れが発生し、配送リードタイムの長期化や追加コストが問題になっている。さらに、業務のひっ迫を受け、保管スペースの確保や人件費の増加が避けられず、物流費全体の高騰にもつながっている。
こうした課題の解決策の一つとして倉庫の新設・増設が検討されるが、建設コストや追加の人件費、光熱費などの負担が生じるため、そう容易に実行できない実態がある。
そこでギークプラスでは、倉庫の新設・増設だけでなく、既存の倉庫で最大限の保管効率を引き出し、最小限の作業人数でピッキング作業を実現する、ACR領域における新ロボティクス「RSシリーズ」の提供を開始。これにより、保管スペースの有効活用が可能となり、倉庫の拡張に頼らない柔軟な運用が実現する。
RSシリーズの特徴
RSシリーズは、物流倉庫の保管効率とピッキング作業効率を両立して向上させる、ACRとAMRを組み合わせた自動化ロボティクス。
RSシリーズでは、最大12メートルの保管ラック群をピッキングロボットが約1.2〜1.8m/秒のスピードで移動し、荷物を作業員の手元まで運ぶ「Tote-to-Person」モデルを採用しており、これにより従来の手作業のみの倉庫と比較して、ストレージ容量が最大5倍増加し、人手中心の運用と比べて最大8倍の生産性を実現する。
高い保管効率
高さ約12mの高所まで対応し、ダブルディープ方式により左右2列の棚への入出庫が可能、ストレージ容量が最大5倍増加したため限られた倉庫スペースの最大限活用でコスト削減にもつながる。
高い生産性
人手中心の運用と比べて最大8倍の生産性を実現。ACRとAMRという役割の異なる2種類のロボットが連携することで、作業員はステーションでのピッキング作業のみに専念でき、作業負担の軽減につながる。
柔軟な伸縮仕様
柔軟な伸縮仕様のため、防火区画の制約にとらわれず設置が可能なため、荷物をまとめる手間がなくスムーズな搬送が実現。
様々な荷姿を1つのロボで対応
コンテナとダンボールどちらも1台のロボットで対応可能なため、荷物サイズがバラバラでも柔軟に搬送が可能。
最新ロボット「RSAir」を2025年夏販売開始
RSシリーズの新型モデルとなる「RSAir」を2025年夏に販売開始する。
「RSAir」はACRとAMRが一体型の構造により、導入コストを抑えやすく将来的な増設も柔軟に行える。また、現行のRSシリーズと電源供給方法が異なり、プラグからの直接供給となることで、ロボットの移動スピードが向上(4m/s)。SKUあたりの出荷量が多く、生産性を求める現場に最適なプロダクトであるとのことだ。
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株式会社ギークプラス
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