【日本初】「生成AI住宅とは」Lib Workがカナダ企業と住宅設計の自動化を開始 住宅業界全体のDXを推進へ

Lib Workは、先進的な生成AI技術を有するカナダにあるMaket Technologies社と共同で、生成AIを活用した住宅設計の自動化プロジェクトを開始したことを明らかにした。

本プロジェクトは、Lib Workが保有する膨大な住宅図面データをMaket Technologies社のAIプラットフォームに学習させ、日本市場向けの間取り自動生成システムを構築するものである。

設計のデジタル化と自動化が急務

近年、日本の住宅業界では設計業務の属人化、労働力不足、建築コストの増加が顕著になっている。

従来の住宅設計は、設計士の経験やノウハウに依存する部分が大きく、設計の標準化や効率化が進みにくいことが課題になっている。このため、設計のデジタル化と自動化による業務の効率化が急務となっている。さらに、建材費の高騰や市場競争の激化により、住宅メーカーは設計・施工コストを最適化しながら、より迅速で柔軟な提案が求められている。

そこでLib Workは、Maket Technologies Inc.とのパートナーシップを通じて、AI技術の継続的な進化と最適化を図り、日本市場に特化した高度な住宅設計ソリューションを提供する。

将来的には、フォトリアルな3Dデザインや建築コスト試算、エネルギー効率を自動計算するなど一括でサポートする日本版生成AI住宅プラットフォームを開発し、住宅業界全体のDXを推進する。

生成AI住宅とは

生成AI住宅とは、AIを活用して自動的に設計される住宅を指す。

従来の設計手法と異なり、AIに蓄積されたデータやアルゴリズムを用いて、建築基準や土地の区画・形状、顧客の要望に適した最適な間取りを瞬時に生成する仕組み。さらに生成した間取りを登録したデザインパターンに基づいて自動で3Dパースモデルを生成するものである。

Lib Workが持つ膨大な住宅図面データとMaket AIの技術を組み合わせることで、日本の建築基準や消費者ニーズに対応した高精度なプラン生成を実現する。

Maket Technologies社との協業理由

先進的な生成AI技術と実績

Maket Technologies社は、北米市場において建築設計に特化したAIプラットフォーム(https://maket.ai/)を開発・運用しており、AIによる間取り生成、3Dデザイン、コスト試算の分野で高い技術力を誇る。
・AIによる自動設計の精度が高く、実際に北米での運用実績を有する。
・北米の建築業界で採用され、住宅設計プロセスの効率化を支援。
・生成AI技術を活用し、短時間で膨大な設計パターンを分析し、最適なプランを自動提案可能。

日本市場向けの最適化

Maket Technologies社の技術は、2019年に設立された先進的な生成AIプラットフォーム「Maket」の独自AIモデルによって支えられている。このAIモデルは、ディープラーニングの世界最大の学術研究機関である「Mila – Quebec AI Institute」とのパートナーシップのもとで開発された。

また、Maketの技術は日本の住宅の規制や建築基準に適応可能な柔軟性を備えており、Lib Workが保有する膨大な設計データと組み合わせることで、日本独自の住宅設計プロセスに最適化されたAIプラットフォームを構築する。

システムの特徴

AIによる最適な間取り自動生成

・Lib Workが保有する住宅図面データを学習し、蓄積されたノウハウを活用。
・建築基準法や地域ごとの規制を考慮し、最適なプランを短時間で複数提案可能。

フォトリアリスティックな3Dデザイン

間取り図の生成と同時にリアルな3Dパースを即時提案。

バーチャルアシスタントによる設計支援

設計士や営業担当者向けに、AIアシスタントが最適な設計案をリアルタイムで提案。

コスト試算と材料最適化

AIが施工コストをリアルタイムで試算し、建築コストの最適化を実現。


AIにより自動生成されたフォトリアルな3Dパース

導入効果

設計・住宅提案業務の大幅な効率化

AIによるリアルタイム間取り作成により、設計プロセスの短縮が可能。

コスト削減と利益率向上

設計コストの削減により、建築費全体のコスト最適化をサポート。

顧客満足度の向上

フォトリアルな3Dビジュアルのリアルタイム提供により、顧客満足度向上。

今後の事業展開

本システム開発は2025年に完了を予定しており、Lib Workでの実証実験を経て正式にローンチする。その後は住宅メーカーや施工業者向けにOEM販売を通じて提供し、収益化を図る計画。

また、本プロジェクトにおける日本国内のBtoB向けOEM販売はLib Workが独占的に展開し、住宅メーカーや建築設計・施工業者向けに最適化されたAI設計システムを提供。OEM展開を推進することで、住宅メーカーのDX化を支援し、住宅業界全体の生産性向上と持続可能な住宅供給の実現に貢献するとしている。

Lib Workは、本システムの開発を通じて、SDGs番号11「住み続けられるまちづくりを」、SDGs番号12「つくる責任つかう責任」、SDGs番号13「気候変動に具体的な対策を」及びSDGs番号17「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現に努めていくとのことだ。

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ロボスタ編集部

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