WSJ(The Wall Street Journal)が、3/27にイーロン・マスクの新会社Neuralinkの立ち上げを報じた。
壮大なビジョンを持つシリアル・アントレプレナーとして著名なイーロン・マスクだが、次に手がけるプロジェクトはなんと人間の脳とコンピューターを接続するというもの。この技術を「ニューラルレース (Neural Lace)」と呼び、脳にAIレイヤーを加えることで人間とAIの共存のあり方を変えるという。具体的には、人間の脳に小型の電極を設置することで、脳の思考をコンピューターに伝達する技術。入出力インターフェイスを脳に直接やりとりさせるというSFのような世界観だ。そのビジョンを実現させる会社が「Neuralink」だという。
@elonmusk What abour neural lace? Announcement soon?
— Revol Devoleb (@BelovedRevol) 2017年1月25日
イーロン・マスクがニューラルレースに積極的で、その発表も近かったこともTwitterのやりとりが今年のはじめに行われていた。
新会社Neuralinkのサービスは当初は医療分野、てんかんや重度のうつ病などの症状を緩和することにフォーカスするという。医療の実証実験のほうが認可を取りやすいし、問題解決としてはわかりやすいということもあるだろう。
もちろん、イーロン・マスクが特定の医療分野だけを目標にするわけもなく、将来的には人間の脳の拡張をすすめていくことになるのだろう。これからの進展が楽しみだ。
もともとイーロン・マスクは人工知能の進化を放置するのは危険だという立場にいましたが、今回のプロジェクトで人間が人工知能を使いやすく制御する世界観を新たに提唱しました。さすがですよね。逆に人工知能に脳を乗っ取られたらますます怖いですけどね。そもそも実際に脳に何か電極を刺すようなイメージだと怖いですね。いずれにせよ、また続報あり次第お伝えしたいと思います。
WSJ / Elon Musk Launches Neuralink to Connect Brains With Computers
The Verge / Elon Musk launches Neuralink, a venture to merge the human brain with AI