NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は米シリコンバレーで開催された「GTC 2026」で、同社がロボタクシー(自動運転タクシー)における自動運転の開発支援の強化を発表している。

そこではBYD、日産、Geelyなどの自動車メーカーに加え、Uberとの提携拡大も発表。

Uberとは、同社のソフトウェアを搭載した自動運転車のグローバル展開を計画しているとして、まずはサンフランシスコ・ベイエリアとロサンゼルスで、来年前半の開始を目指す、と語っている(関連記事「2028年までに28都市でロボタクシー展開へ NVIDIAとUberの提携拡大、いすゞや日産、BYDなども開発を加速」)。

サンフランシスコとロサンゼルスでは既に、Waymo(Google/アルファベット)が無人のロボタクシーを実用化していて、スマホやタブレットのアプリから手軽に利用できる。なお、Waymoは車載システムやクラウド学習等でNVIDIAを使っている。

■パートナー拡大とロボタクシー展開の現実味
同社は、学習・シミュレーション・評価・車載という4層のコンピューティング基盤を構築して、自動運転の開発を統合的に支える体制と、自動運転のロングテール課題に対応する推論型VLAモデル「Alpamayo」(アルパマヨ)を発表している。
これは従来の認識や高精度マップ中心のAIとはアプローチが異なり、因果関係を踏まえて判断する「思考する自動運転」を実現するもの。物理世界の歩行者や対向車、天候などの多くの要素から次の行動を予測し、複雑で予測困難な状況にも対応できる点が特徴で、自動運転の最大の課題である“ロングテール問題”の解決を支援するものとして期待されている(関連記事「Tesla・Waymo・Uber・日産などと連携 「NVIDIAが自動運転の開発競争を再定義」【GTC 2026】」)。

配車サービスUberを始め、BYD、日産、Geelyなどの自動車メーカーがロボタクシー業界へ参入することを支援する体制が充実すれば、NVIDIAのソフトウェアを搭載したロボタクシーが、2027年には本格展開される現実味が高まっている。
これらの動きは、自動運転の競争軸が「車両」から「AIモデルと開発基盤」へと移行していることを示すものでもある。フアン氏の発言は、その構造転換を象徴するものと言える。
【動画の解説要約】
(フアンCEO)
私たちは自動車を製造しているわけではありませんが、すべての自動車メーカーが優れたAIモデルを利用できるようにしたいと考えています。
そして、動くものはすべて自律化されていくと信じています。
そのために、私たちは「学習用コンピュータ」「シミュレーション用コンピュータ」「評価用コンピュータ」という3つの基盤に加え、「車載コンピュータ」も構築しました。
いわば“自動運転版ChatGPT”が登場したのです。
本日、NVIDIAのロボタクシー対応プラットフォームにおいて、新たなパートナーとしてBYD、日産、Geelyを発表します。さらに、Uberとの大規模な提携も発表します。
(報道その他)
NVIDIAはUberとの自動運転分野の協業を拡大し、同社のソフトウェアを搭載した自動運転車のグローバル展開を計画しています。まずはサンフランシスコ・ベイエリアおよびロサンゼルスで、来年前半の開始を目指します。
大局的には、Uberは2027年にNVIDIAベースのロボタクシーを展開する計画です。
(ファンCEO)
また、私たちは、世界初の「推論型」自動運転車を開発しました。
この推論システム「Alpamayo」によって、非常に高い成果を達成しています。
今後、ロボタクシー対応車両の数は飛躍的に増えていくでしょう。
ロボスタ・オンラインセミナー情報
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このPepperの進化版モデルであり、AIエージェント機能を中核に据えた新世代のロボットプラットフォーム「Pepper+」を2026年に発表しています。生成AIやAIエージェントを活用したヒューマノイドの社会実装の知見を紹介します。
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人とロボットが共生するこれからの住環境 MWが語る 住宅×フィジカルAI×ロボティクス最前線
5月には株式会社MWの成田修造氏を迎え、「人とロボットが共生するこれからの住環境 MWが語る 住宅×フィジカルAI×ロボティクス最前線」を開催します。
フィジカルAIやヒューマノイドが話題になる中、「ロボットやAIが溶け込む住宅とは何か」という、近い未来に起こる住環境の変革について解説していただきます。

フィジカルAIやロボットが住宅環境にどのような進化を与えるのか。斬新な発想とデザイン、AIやロボットの活用法やビジネスモデルを紹介します。
セミナーの詳細とお申し込みはこちら。
アイリスグループのロボット事業拡大戦略 ~AIロボット市場の勝ち筋を探る
5月26日(火)には「実装」と「販売」の両輪でAIロボット市場を開拓している、アイリスオーヤマを筆頭としたアイリスグループによる「アイリスグループのロボット事業拡大戦略 ~AIロボット市場の勝ち筋を探る」を開催。

同グループの実績は、清掃ロボットを中心に導入企業7,000社以上、累計出荷台数は22,000台以上にのぼり、急成長を遂げています。
セミナーでは、アイリスオーヤマの大山社長が登壇、ロボット事業戦略についてご講演頂きます。続いて、東京大学大学院情報システム工学研究室(JSK)出身で、元Googleのロボットエンジニアであり、同社傘下のシンクロボの小倉社長より製品スペック等の詳細をご説明頂きます。
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