プレスリリース配信サービスを運営する株式会社PR TIMESは2026年6月25日(木)、同年1月~5月に企業から発表されたプレスリリース総計19万9535件を対象にデータ分析し、2026年上半期のトレンドワードランキングを発表した。
分析の結果、急上昇ランキングでは「AI」関連のキーワードを1~3位が独占。注目すべきは9位に入った「フィジカルAI」で、前年同期比46.38倍(371件)という突出した伸びを記録した。

AIとの関わりが「使う」から「任せる」へ


総合ランキングでは、ついに「AI」が過去初めて1位を獲得した。前年同期比1.64倍・1万1920件という規模は、AIを活用した商品やサービスの発表が既に企業活動において当たり前のベースとして定着したとも言える。
2位には「AIエージェント」が入り、前年同期比2.77倍(2413件)と数乱・伸びともに大きい。人が目的を与えればAIが実行・判断を自律的に進める「AIエージェント」の台頭は、AIの位置づけが相談・対話の相手から業務を代わりに担う存在へと移行しつつあることを示している。
フィジカルAIが46倍超の急伸──物理世界へ広がるAI領域
今回のランキングで特に注目されるのが「フィジカルAI」の急伸だ。前年同期比46.38倍(371件)は、AI関連キーワードの中でも際立った数字となった。
フィジカルAIとは、ロボットや自動運転など現実の物理空間における作業をAIが担う領域を指す概念だ。NVIDIAやBoston Dynamicsをはじめとする世界のAIトップ企業が「次に注目すべき領域」として打ち出してきたワードが、日本企業の情報発信にも洸透し始めていることを示している。
発信内容の内訳を見ると、セミナー・展示会関連と実際の製品発表が目立った。新しいキーワードが登場するとまずセミナーや展示会での発表が増加するのが通例だが、今回は同時に製品発表まで進んでいる点がポイントだ。PR TIMESは「今後の発展を示喔する上で注目すべき点」と分析している。
「AIエージェント」「LLMO」「GEO」──新概念が次々と出現
フィジカルAI以外にも、AI関連の新キーワードが急伸した。「LLMO」(前年同期比11.14倍・390件)や「GEO」(同21.73倍・239件)、「AI検索」(同13.08倍・157件)といったキーワードも軽並み增加した。これらはいずれも、生成AIによる検索や回答が普及する中で「自社の情報がAIに引用・参照されるよう工夫する」という企業の新しい動きを表している。
制度・政策が動かす新市場
今回の分析では、制度や政策を起点とした新市場の立ち上がりも確認された。「ステーブルコイン」(前年同期比4.62倍・245件)は、日本初となる円建てステーブルコイン発行を機に、決済手段としての具体的な活用発表が急増した。「系統用蓄電池」(同4.84倍・155件)や「データセンター」(同2.03倍・270件)の増加にも、生成AIの普及に伴う電力需要拡大という文脈が背景にある。



PR TIMESは「AIの広がりが、それを動かす電力という足元のインフラにまで影響を与えていることが、企業の発信を通じてわかる」と総括している。






