Amazonの「Echo Dot」を車に乗せてドライブへ。フェラーリやオープンカーでの使い心地は?

運転中に「アレクサ、音楽かけて!」「アレクサ、今何時?」「アレクサ、天気は?」などハンズフリーで確認・操作できると非常に便利である。

事実、ここ数ヶ月で自動車メーカーでのAI音声アシスタントの搭載が進んでいるというのはロボスタでも以下の記事でお伝えしてきたとおりで、車内での音声操作は利用シーンとして今後も増えていくものと考えられる。

今回は実際に車載AI音声アシスタントを使ってみてのレビューをしてみたい。ただしメーカーオフィシャルのAmazon Alexa搭載車両ではなく、勝手にAmazon Echo Dotを車載するというスタイルでのレビューだ。



車載のための準備

Amazon Echoを車載運用するためには、以下3つのアイテムが必要になる。

Echo Dot本体

まず、Amazon Echoファミリーの中からAmazon Echo Dotを用意したい。Echo Dotである理由は、小型で車載しやすいことと、電源ポートが独自仕様ではなくMicro USBであることの2点による。Echo第二世代やEcho Plusはサイズはともかく、専用の電源ポートでモバイルバッテリー運用しにくいのが車載に向かないのだ。

モバイルWi-Fiルーター

Amazon Echoは無線LAN環境下で動作させる必要があるので、モバイルWi−Fiルーターが必要だ。

モバイルバッテリーまたはシガーソケットUSB

Echo DotおよびモバイルWi-Fiルーターの給電用にモバイルバッテリーが必要だ。もしくは車載のシガーソケットからUSB電源が取れるアダプターがあれば代用可能だ。もちろん、バッテリーとデバイスを接続するUSBケーブルも必要である。



これが車載Amazon Echo Dotセットだ。これをいくつかの車種で試してみた結果を紹介する。



【事例1】オープンカーの場合

今の季節、オープンカーがぴったりな季節である(真夏は熱すぎてオープンカーには地獄なのだ)。ということでまずはオープンカーで車載テストを行った。



ケータハム・セブン・スプリント。見た目は古いが2017年モデルの新車だ。しかしパワステ、エアコン、オーディオ、ナビなど快適な装備は一切装備されていない。そもそもフロントウィンドウやサイドドアがオプションの車なのだ。だからこそ、Amazon Echoがあれば便利ではないかと思ったのだ。



Echo Dotの設置はボディ側に専用のステーを設置して面ファスナーで固定した。

車載を意識してブラックのEcho Dotをチャコールの純正ファブリックケースに入れて使った。モバイルバッテリー、モバイルWi−Fiルーターは助手席に設置した。



結論、停車中であれば普通に使える。ただし、走行中となるとロードノーズと風切音が強すぎて、音声認識の精度が著しく落ちてしまい実用的でなかった。また音楽を再生しても速度が上がるとほとんど聞き取れない。もっとも、これはAmazon Echoの問題でなく、車の問題だが・・・。



【事例2】スーパーカーの場合

オープンカーに続いて、屋根付きの車でテストを行った。



フェラーリF355チャレンジ。フェラーリV8ミッドシップモデルのワンメイクレース車両だ。こちらもAmazon Echoどころか、エアコンもカーステレオもナビも装備されていない。代わりにロールケージやフルバケットシート、消火器などが標準装備となっている。



センターコンソールに設置。いかにも男の仕事場といった風情の中にAmazon Echo DotのブルーLEDリングが際立つ。アイドリング状態でもエンジン音やらエクゾーストノートの音圧が尋常では無いため既に音声認識の精度は低い。



走り出すと車内は完全に騒音に包み込まれる状態になり、音声認識・音声合成は全く機能しない状態だった。フェラーリ乗りには現状、車載Amazon Echoはおすすめできない。



【事例3】普通の車の場合

続いて古めの普通の車でテストしてみた。28年前の車が普通かどうかはさておき。



1989年製BMW 325iツーリング。シルキーな直列6気筒エンジンは極めて静かだ。もちろん、前述の2台に比べて・・・ということだが。



まずメーターパネルの前に設置。いくつかの警告灯を隠してしまうため、場所を見直した。



センターコンソールの小物入れに置くのが良さそうだ。そして実際の使い勝手は停車中はもちろん走行中にも全く問題なく使うことができた。

カーステレオが外部入力端子を持っていたので、Amazon Echoのオーディオ出力と繋げば車に搭載されているスピーカーからAmazon Echoの音が楽しめるのも素晴らしい。これならAmazon Music UnlimitedをドライブのBGM代わりに使うことができる。単に聞くだけならスマートフォンをカーステレオに繋ぐだけでもいいのだが、Amazon Echo経由であれば、曲、アーティスト、プレイリストの選択などをハンズフリーで音声のみで指示できる。これは運転中に非常に価値のある仕組みだ。もちろん音楽以外の用途でも使える。ロボスタニュースも車内で聞けるのだ。



これが欲しくなる


以前紹介した車載用のAlexa搭載ポータブルナビ「Garmin Speak」。これが日本で発売されたら是非使ってみたいものだ。

僕はこう思った:

車内用にロードノイズ、風切音、排気音などのノイズをキャンセルしてくれるスマートスピーカーがあればいいのにと思います。静かな車であれば問題ありませんが、オープンカーやスポーツカーの場合、部屋で使うのと同じ感覚で音声操作することは難しいです。



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中橋 義博
中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。