山梨県・富士吉田市、富士急行、富士急バスおよびBOLDLYは、山梨大学工学部/生命環境科学部 地域社会システム学科、慶應義塾大学SFC研究所、東京大学都市デザイン研究室、武蔵野大学都市学研究体、富士吉田商工会議所、富士五湖観光連盟、ふじよしだ観光振興サービス、ふじよしだまちづくり公社と共同で、持続可能な地域公共交通の実現を目指して、2023年10月21日〜11月10日までの期間、山梨県富士吉田市内の公道「富士みち」において、県内初となる自動運転EVバスの実証運行を実施する。
実証運行では自動運転レベル2で運行。経営面や技術面、社会受容性を検証
今回の実証実験は国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業補助金(自動運転実証調査事業)」の採択を受け、少子高齢化や運転士不足、訪日外国人観光客の急増など、地域公共交通に関わるさまざまな課題解決を図ることを目的に、自動運転レベル4を見据えた取り組みとして実施する。
本実証では、遠隔監視員および乗務員(オペレーター)を配置して自動運転レベル2で自動運転EVバスを運行。これにより、自動運転EVバスの運行に係る経営面や技術面、社会受容性を検証し、2025年度のレベル4自動運転移動サービスの社会実装を目指す。
当日空席がある場合には富士吉田市民以外の方も事前予約なしで乗車できる。
これに伴い、2023年9月28日から富士吉田市民を対象に乗車予約の受け付けを開始しており、当日空席がある場合には富士吉田市民以外のでも事前予約なしで乗車が可能。
「富士みち」周辺は観光施設や商店街などが集積する市の中心エリア
実証運行は、「富士急行線下吉田駅(新倉山浅間公園)」から、世界文化遺産「富士山」の構成資産の1つである「旧外川家住宅」までの約2.1kmの区間で行われる。このルートは「富士山」に向かってのびる「富士みち」と呼ばれ、ルート周辺は主に「商店街エリア」「富士山駅エリア」「世界遺産構成資産エリア」の3つに分かれており、これらのエリアは、地域住民の生活インフラの集積拠点であるとともに、訪日外国人観光客の観光・消費面においても重要なエリアであり、自動運転EVバスの運行は、訪日観光の二次交通手段として、地域の回遊性向上や地域経済への波及効果も期待される。
デジタル技術を活用した乗車予約・乗車特典サービスなども検証
本実証の先にある社会実装に向けて、デジタル技術を組み合わせた新たな地域公共交通のあり方を検証するために、富士吉田市民の乗車予約にLINEを活用。
また、自動運転EVバス運行による経済波及効果を検証するため、乗車した方々に、商店街の協賛店舗で特典を受けられるデジタルクーポンを付与。バス車内のQRコードを読み取り、ウェブ上の散策マップから協賛店舗を検索しQRクーポン画面を表示。協賛店舗でQRコードを読み取ることで特典を受けらるようになっている。
本実証を通じて、富士吉田市が2023年度に策定する「デジタル田園都市国家構想第3期人口ビジョン・地方創生総合戦略(仮称)」に、持続可能なまちづくりの一環として、自動運転EVバスとデジタル技術を活用した次世代地域公共交通サービスの構築を盛り込み、産官学連携による実施体制で、レベル4自動運転移動サービスの社会実装を目指して取り組むとしている。
実証運行の概要
運行区間 | 富士急行線下吉田駅 ~ 旧外川家住宅 片道 約2.1㎞ |
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運行日程 | 2023年10月21日~2023年11月10日 10:00~16:00 ※10月21日~22日はハタオリマチフェスティバルなどのイベント開催のため、運行ルート・乗降可能停留所が通常と異なります。 |
運行本数 | 1日6往復12便(30分に1便) |
乗降場所 | 12カ所 |
乗車運賃 | 無料(乗車後のアンケート回答必須) |
乗車方法 | 事前予約制(富士吉田市民限定) ※当日空席がある場合は、上記以外の方も乗車可能 |
乗車特典 | バス車内に表示されたQRコードを読み取り、デジタルクーポンを取得可 |
運行車両 | フランス製「ARMA(アルマ)」 |
運行速度 | 20km/h未満 |
乗車定員 | 11人(オペレーター1人含む) |
運行体制 | 車内オペレーター1人、遠隔監視員1人 |
実施体制
代表団体 | 富士吉田市 |
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参加団体 | 富士急行株式会社 富士急バス株式会社 |
協力団体 | 山梨大学 工学部/生命環境科学部 地域社会システム学科 慶應義塾大学 SFC研究室 東京大学 都市デザイン研究室 武蔵野大学 都市学研究体 富士吉田商工会議所 一般社団法人富士五湖観光連盟 一般財団法人ふじよしだ観光振興サービス 株式会社ふじよしだまちづくり公社 |
協力会社 | BOLDLY株式会社 |
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