スズケン、NECの「協調搬送ロボットサービス」を導入、医薬品卸業界での導入は業界初 倉庫内の長距離搬送業務を自動化

スズケンは、2024年4月に埼玉県草加市で稼働予定の複合型物流センター「首都圏物流センター」の卸物流エリアにおける自動化・省人化に向け、NECが開発した、倉庫内の長距離搬送業務を自動化する「協調搬送ロボットサービス」を導入した。

NEC「協調搬送ロボット」

医薬品卸業界での「協調搬送ロボットサービス」の導入は、業界初となる。

「協調搬送ロボットサービス」導入の目的・背景

慢性的な物流人材の不足をはじめ、物量の増大や多様な搬送形態への対応が喫緊の課題となっており、こうした状況に対処しつつ、物流精度向上と効率性の両立を実現するため、「協調搬送ロボットサービス」を導入した。

「協調搬送ロボットサービス」の特長

1:サービスの概要

「協調搬送ロボットサービス」は、2台のロボットがセットとなり、ユニットロード(カゴ車、平台車などの荷物搬送機器)を挟み込む形で搬送を行う。


「協調搬送ロボット」を活用した搬送イメージ

「協調搬送ロボットサービス」は、倉庫の天井部に設置したカメラとセンサーから得られる情報を集約し、複数のロボットを一括して制御することができる。また、障害物を避けた最適な運搬経路を自動検索できることから、人との接触事故リスクも軽減することが可能。さらに、物量の増加に合わせ、庫内レイアウトの変更や、ロボットの増設などにも容易に対応することもできるようになっている。

2:導入による効果

「協調搬送ロボットサービス」を導入することで、作業員のサポートなしで安定的に自動搬送ができます。また、作業員は搬送業務にかけていた時間を、より高度な品質精度を要求される業務へシフトすることで、出荷業務における搬送作業の効率化や、搬送に関わる人の確保などにかかるコスト削減を実現する。

スズケンとNECは、本サービスの導入で得られた知見を生かし、搬送効率の改善、適用可能な業務の拡大、また倉庫内環境の可視化・分析などを通じて、一層の業務効率化を図るなど、物流センターのさらなる自動化・省人化を目指すとしている。

スズケングループは、今後も安心・安全で安定的な医薬品流通を社会的使命とする企業グループとして、医療流通プラットフォームのさらなる充実に努めるとともに、グループ各社および提携企業が有する機能やノウハウとの融合による新たな価値の創造に挑戦するとしており、NECは、今後も「協調搬送ロボットサービス」の提供を通じて、ロボットが人と協調し人を助け、物流の最前線で働く人がロボットとともに安心・安全に働くことができる環境作りを支援し、これらソリューションの提供によって「未来の共感」を創り、物流に関わるエッセンシャルワーカーの皆さまへのサポートを通して「とまらない社会」と「人に寄り添い心躍る暮らし」の実現に貢献するとしている。

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ロボスタ編集部

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