Amazonは、新しい『Echo Show 8』(第3世代)の国内販売と出荷を開始した。これに合わせて報道関係者向け発表会を開催し、日本市場におけるEchoの普及状況と利用状況を伸び率で紹介した。
Echoが市場に投入されてから7年、利用状況の推移、家庭の中でEchoがどのようなシーンで使われているのか、どのような機能が使われているのか、ユーザーや利用者層にどのような変化があったのか等を説明した。
発売から7年、約10倍に増加
宮澤氏の発表によれば、Amazon Echoが日本で発売されたのが2018年、それから約7年間でEchoの月間アクティブユーザーは約10倍に拡大した(具体的なユーザー数の発表はない)。大きな変化としては、2020年から2022年末にかけて、コロナ禍によるおうち時間の増加に伴って、Echoを個人で複数台所有する傾向があった。
機種別の傾向としては、日本市場では海外と比較してディスプレイ付きモデルの人気が高い傾向が顕著だという。
利用される環境は共有スペースが多い
アンケート調査の結果、Echoの利用シーンは家族の共有スペースでの利用が多く、リビングでの利用が7割。パーソナルスペースでの利用は寝室が多く約4割という(複数台所有している場合は、設置している場所すべてを回答してもらったため合計は100%を超えている)。
なお、Amazonでは共有スペース向けモデルとして比較的大きなディスプレイを備えた「Echo Show 15」と「Echo Show 10」などを位置付けていて、今回新モデルを発表した『Echo Show 8』(第3世代)も共有スペースにも最適なモデルのひとつと位置づけている。
パーソナルスペース向けには、5インチ画面の「Echo Show 5」、7月9日に新型を発表したばかりのカメラのない「Echo Spot」などをあげた。いずれもコンパクトで省スペース、設置場所を選ばない点が特徴だ。
Amazonは「日本でもリビングとパーソナル、シーンに合わせて機種を使い分けていることがわかった」としている。
Echoの利用目的の変化
次にEchoを利用している機能にはどのようなものが急伸しているのか、アンケート調査の結果を紹介した。下のグラフは2020年におこなった同調査(薄い水色)を100として、2024年度の調査(濃い青色)の伸びを示している(グラフの差異は利用機能の伸びを示している)。
Amazonがカテゴライズしている「基本機能」の中では「ラジオを聴く」が伸びた。ただし、伸び率全体としては基本機能より拡張機能の利用が大きく伸びていて、「ビデオ通話」や「子ども/ペットの見守り」「スマートホーム連携」機能の利用が伸びている。
子どものいるファミリー世帯が増加
最後に家族構成から利用者層の変化も紹介した。2020年の調査からの伸び率では、シングル世帯が+3%、パートナー有りの世帯が+1%、一番伸びているのはパートナー有りで小学生以下の子どもがいる世帯で+12%となっている。中学生以上の子どもがいる世帯では+8%だ。
こうした結果を踏まえたまとめがこちら。
そして、Amazon Echoシリーズの全ラインアップが下記の表。今回発表になった新モデル『Echo Show 8』(第3世代)は、これら伸び率の高いユーザー層にも最適な機種となっていると言えそうだ。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。