出前館と京セラ 車道を走る「無人自動配送ロボット」でセイコーマートの商品をデリバリー 北海道石狩市

株式会社出前館と京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)は、一般車道を走行する中速・中型無人自動配送ロボットを使って、「出前館」が注文を受けた商品を配達するデリバリーサービスの実証実験を北海道石狩市の一部エリアで開始した。

中速・中型無人自動配送ロボット

具体的には出前館に発注があったセイコーマートの商品を自動配送ロボットを使って、週5日、1日あたり5便配送する予定。期間は10月下旬までを予定している。

なお、この実証実験は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募し、2022年6月にKCCSが採択された「革新的ロボット研究開発基盤構築事業/自動配送ロボットによる配送サービスの実現」の取り組みの一環として実施されている。


「中速・中型」の自動配送ロボットの社会実装に期待

過疎地域だけでなく都市部や郊外の住宅街においても高齢化が進み、食料品小売店の減少もあって「買い物弱者」(食料品アクセス問題)の増加が懸念されている。
また深刻な人手不足などの課題を解決した便利な暮らしの実現に向けて、ある程度の積載量があり、配送効率の向上が期待できる「中速・中型」の自動配送ロボットの社会実装が期待されている。

出前館は、全国47都道府県で「シェアリングデリバリー」サービスを展開をしている。新しいテクノロジーを活用しながら、あらゆる人々を支えるライフ・インフラとしてさらなるデリバリーの日常化を目指している。
一報のKCCSは、この中速・中型無人自動配送ロボットを活用したさまざまなサービスの提案、実証を通じ、地方自治体や企業と協力した技術開発・サービスの検証を進めている。より実用的なサービス展開を目指し、この実証実験より夜間配送も開始する計画だ。

出前館とKCCSはこの実証実験で、地域社会の課題解決に向け、新しいデリバリーサービスの検証に取り組むとしている。


実証実験の概要

実施期間:
2024年8月22日(木)~10月下旬予定
・期間中、水~日曜日の10:00~21:00の間で1日5便配送予定
・予告なく中止・終了する場合がある
・悪天候、車両調整により期間が変更になる可能性がある

実施内容:
「出前館」アプリ、サイトより注文されたセイコーマートの商品を、無人自動配送ロボットにて自宅近くの宅配ポイントまで配送
・走行ルートの関係上、徒歩1分圏内に停車予定
・決済は出前館のアプリ上で事前決済のみ(現金対応不可)

利用可能エリア:
北海道石狩市緑苑台東地区の一部エリア

配送予定商品:
セイコーマート緑苑台店の常温品(全306品)
・ホットシェフ、酒、冷蔵、冷凍品の取り扱いはありません



各事業者の役割

KCCS:
本実証実験に関する企画・管理・調整
無人自動配送ロボットの開発、運行管理
出前館:
デリバリーシステムの提供・連携
協力先:
株式会社セコマ(石狩市)
詳細:
https://demae-can.com/shop/menu/3387536

注文・配送の流れ



今後の展開

この実証実験を通じて、EC市場やデリバリー市場の拡大に伴う人手不足や買い物弱者など社会課題の解決に寄与するとともに、無人自動配送ロボットの社会実装に向けたサービス実現を目指す。




無人自動配送ロボットについて

・走行中は遠隔から監視者がモニタリングし、状況に応じて無人自動配送ロボットを遠隔操縦。
・車道実証のための許可は、北海道運輸局から保安基準緩和認定を受け、北海道警察から道路使用許可を取得し、石狩市の協力を得て実施。
・無人自動配送ロボットの詳細は、以下のWebサイトを確認のこと。
URL: https://www.kccs.co.jp/contents/mobility/

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ロボスタ編集部

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