Gaussy株式会社は、同社が提供している倉庫ロボットサービス「Roboware」と自律走行搬送ロボット(AMR)を、株式会社アダストリアの主要物流拠点「アダストリア常総DC(茨城県常総市)」に導入したことを発表した。搬送作業の自動化を目的とした実証実験を2024年9月から行う。
アダストリアは、グループで30を超えるブランドを国内外で約1,400店舗展開するカジュアルファッション専門店チェーン。2023年に創業70周年を迎えた。
自動搬送ロボットでフォークリフトを代替する実証実験
「AMR」はAutonomous Mobile Robotの略称で、ロボットが走行ルートや移動範囲を自律的に判断して貨物を搬送するシステム。最新の画像認識技術により、人や障害物を検知し、衝突を回避、人との協働を安全に行うことができる。
今回導入したAMRは、ForwardX社製『Flex 600-L』。耐荷重600kgで、フォークリフトに代わって重量物の搬送作業を行うことができる。
ForwardX社製AMR『Flex 600-L』
ForwardX社は2016年に設立されたロボットソリューションを提供する中国のベンチャー企業。約50件のグローバル特許を有している。その主力商品であるAMR(自律走行搬送ロボット)は、物流、アパレル、食品、自動車、家電業界など、日系企業を含む大手グローバル企業を中心に500社以上で導入実績があり、Gaussyによればアジアにおいて出荷シェア1位という。
作業負荷の軽減や人手不足解消へ
アダストリアとグループの物流子会社である株式会社アダストリア・ロジスティクスでは、事業拡大に備えて物流ネットワークの最適化を進めている。2022年にはEC物流センターを全面リニューアルし、2023年には同社グループ最大級となるtoB物流拠点「アダストリア常総DC」を開設するなど、効率的かつスタッフにとって働きやすい物流オペレーションを実現するために、自動化機器の導入を含めた先進的な取り組みを行っている。
今回導入したAMRはフォークリフトの代替として位置づけている。入庫から保管までの工程間搬送、ピックから仕分けエリアまでの工程間搬送で実証実験を行う。同社グループでは中期経営計画のテーマに掲げる「グッドコミュニティ共創カンパニー」の実現に向けて、働く「人」が主役となって、安心・快適に働ける環境を目指す。AMR導入が業務効率の改善と、作業負荷の軽減や人手不足解消、安全な労働環境づくりにも寄与すると期待できる、としている。
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