
「Japan Robot Week 2024」が9月18日に開幕した。会期中に最も大きな展示スペースで展開しているGMOインターネットグループのGMO AIR出展ブースでは、鉄道関連のメンテナンス作業用としてJR西日本に導入されたことで話題になっている汎用人型重機「零式人機 ver.2.0」のデモが行われた。デモには多くの来場者が集まり、注目を集めている。
人機一体の金岡博士とGMO AIRの内田社長が登壇
「Japan Robot Week 2024」の初日、9月18日は午前中からトークショー&デモが行われ、人機一体の金岡博士やGMO AI&ロボティクス商事(GMO AIR)の内田社長が登壇した。
「零式人機 ver.2.0」はブースに詰めかけた来場者に向かって手を降った。トークセッションに登壇した金岡博士は「ロボットとAI、人は仕事を奪い合うものではなく、それぞれ違った特性を持ち、協力して作業するシナジー関係をつくるべき。ロボットは精密な作業や、膨大なチカラが必要な作業もこなすことができる」と語った。
「零式人機 ver.2.0」トークショー&デモ
金岡博士は続いて「零式人機 ver.2.0」は試作機ではなく、日本信号を通じてJR西日本に実践導入された汎用的に鉄道関連のメンテナンス作業を行う巨大な人型ロボットであり、世界で初めての事例であることを紹介した。
金岡博士はハシゴを登り、「零式人機 ver.2.0」と握手のようにタッチしたり、金岡博士側が巨大な腕を押す動作などを行い、パワフルであるとともに、非常に柔らかい動きや外部からのチカラに対しても柔軟に対応できることを紹介した。
■ JAPAN ROBOT WEEK 2024 「零式人機」特別版デモ 01
カラフルなワッフルブロックを両手に受け取り・・
「零式人機 ver.2.0」は遠隔操作によって作業を行う汎用人型重機(ロボット)。主に高所や電線関連など、危険が伴う作業を、人を代替して行う。デモでは舞台裏にあたる位置の操縦席からVRゴーグルを付けた操縦士によって操作されていた。
「零式人機 ver.2.0」は「GMO」の大きな旗を手に取り、両手を使って旗を振る動作をすると会場のあちらこちらから驚きの声が漏れた。このデモはJapan Robot Week限定、GMO連携のデモということで、人機一体の持つユニークて緻密な両腕制御の制御技術を活用して披露したものだ。
「零式人機 ver.2.0」は午後にもデモが行われ、午後のデモではナレーターの解説と共に、ワッフルブロックを人が零式人機に手渡しすると、零式人機は器用に両手を使って2つのブロックを組んで見せた。
■ JAPAN ROBOT WEEK 2024 「零式人機」特別版デモ 02
「Japan Robot Week 2024」は20日まで
このデモはできれば会場に足を運んで、実際に見て体験して欲しい。
「Japan Robot Week 2024」の開催日程は、2024年9月18日(水)~20日(金)。場所は東京ビッグサイト。入場料は1,000円で事前登録すれば無料となる。
デモの予定(時間は変更になる可能性があるので参考まで)
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神崎 洋治
神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。