トヨタ自動車の公式YouTubeチャンネル「トヨタイムズ」にて、コボリンが開発する姿勢変換機能つきロボット電動車いす「Hineru」(ハイネル)が紹介された。ハイネルの名前の由来は身体を“ひねる”という特徴から。
一般的に普及している電動ティルト・電動リクライニングに加え、側屈(傾ける)回旋(ひねる)上下(伸ばす/縮める)という独自の機能を搭載している。同社は「体をひねって、伸ばして、気持ちよくなって「はい!寝る」で覚えてください」と語っている。
「トヨタイムズ」の映像は、2024年「Mobility for ALL ~移動の可能性をすべての人に~」部門で実施された実証実験の様子を特集したものだ。
「Mobility for ALL」での挑戦
トヨタ・モビリティ基金主催の「Mobility for ALL」コンテストに採択されたHineruは、これまでオーダーメイドで製作してきた車椅子のノウハウを活かし、量産モデル開発に取り組んできており、このプロジェクトでは現行モデルを小型化・軽量化することを目指し、より多くの人が利用できる製品の実現に向けて改良が進められた。
実証実験では、量産を視野に入れたプロトタイプを用い、実際の利用者とともに製品の検証を行った。
開発パートナーと連携
新しいHineruの開発にはパートナー企業が協力しプロジェクトを支えている。
・意匠デザイン:znug design 根津孝太氏
・設計デザイン:ライト・モビリティ設計 水嶋徹氏
「トヨタイムズ」での特集映像
「トヨタイムズ」では他企業のユニークな取り組みとともに、Hineruの実証実験の様子や映像が公開されており、当日実証実験に参加した車椅子利用者の声を交えた実験の様子が詳しく紹介されている。
今後の展望
今回の実証実験を通じて得られたフィードバックを活用し、Hineruの量産モデルの開発をさらに推進するとしており。「もっと自由に、自分らしい生活を」という理念のもと、移動と姿勢の自由を希望するすべての人に届けることを目指すとのことだ。
移動しやすい社会を創造する「トヨタ・モビリティ基金」最優秀賞はパワーアシストとAI搭載の自律制御電動車椅子 英国Phoenix i
【動画あり】折り畳み式で持ち運べる次世代モビリティEV「Jo-Car」がナンバー取得、公道のテスト走行を開始
「城崎温泉」で免許不要で歩道を走れる近距離モビリティ「ウィル」移動サービス開始 観光客の移動、坂道やデコボコ道も支援
WHILL自動運転サービスがロサンゼルス国際空港とマイアミ国際空港に同時導入 歩行に不安な旅客に快適な移動環境サービスを提供
公立病院の導入は初 自動運転モビリティ「ウィル」を横浜市立市民病院が導入 患者の移動負担を軽減
株式会社コボリン
この記事を読んだ人におすすめ
- 免許不要の近距離モビリティ「WHILL」新千歳空港で貸出サービスを開始 全国の空港に先駆け
- トヨタが使用時にCO2を排出しない次世代エネルギー「水素」を提案 「ポータブル水素カートリッジ」と未来の活用事例を解説します
- NTTとトヨタ自動車が「モビリティ×AI・通信」連携で合意 低遅延通信やモビリティAIを構築、交通事故ゼロ社会の実現に向けて
- NVIDIAとトヨタが自動運転AI開発で連携 自動運転トラックでAurora、Continentalも連携追加 NVIDIAと連携する理由
- ナビロボット「AIスーツケース」がデザイン一新 AI音声対話など新機能を搭載して大阪・関西万博で本格実証へ
- トヨタが開発「小学生向けプログラミング学習」全国400カ所の児童クラブや子ども教室で導入 モビリティに見立てたロボットトイも
- 埼玉県「令和6年度埼玉県ロボティクスセミナー 介護・福祉編」開催 「SAITAMAロボティクスセンター」整備と介護福祉ロボット開発支援に伴い
- 高齢者施設で分身ロボット「OriHime」の操作や会話の実証実験を開始 高齢者が操作、遠隔社会参加の可能性と効果を検証
- 日本通運が「誰にもやさしい倉庫」プロジェクトを開始 第一弾として導入したのは・・
- デジタルヒューマンと生成AIで「感情推定」するアバターシステム 認知症予防や介護現場、医療や教育分野も視野に テックファーム