ポケット・クエリーズ 災害調査の革新に向けて「四足歩行ロボット」のデジタルツイン技術を建築学会大会にて発表

2025年9月10日(水)、株式会社ポケット・クエリーズは国立大学法人九州大学で開催された2025年度日本建築学会大会における材料施工8 建設ロボット部門で、四足歩行ロボットを活用した被災建築物調査技術に関する研究成果を発表した。

 

デジタルツイン技術による災害調査の革新

本研究は、現実空間の被災建築物とロボットの挙動を仮想空間上に再現するデジタルツイン技術の開発とその運用方法の検討を目的とする。これにより、災害時の安全かつ効率的な調査の実現を目指している。従来の四足歩行ロボットによる調査では、走行性や操作性、視認性の課題、操縦者の訓練や遠隔操作の高度化が求められていた。

今回の研究では、現実の被災建築物を3Dスキャンで仮想空間に再現し、遠隔操作カメラや各種センサーを搭載したUnitree社製の四足歩行ロボットを運用可能なVRアプリケーション「VR-Robot」を開発した。操縦者はFPVゴーグルやコントローラーを用いてロボットを操作でき、事前に設定した走行ルートに沿った自動走行や対象物の自動追尾カメラ機能も備えているため、効率的な調査が可能になる。

 

システムがもたらす安全性と効率性の向上

このシステムにより、仮想空間上でのロボット操作を通じて被災建築物調査の安全性と効率性の向上が期待される。ポケット・クエリーズは創業以来、XRや3D関連技術に加え、近年はロボティクスとAI分野にも注力しており、今回の取り組みはこれらの技術を融合させたソリューションの推進に繋がるとしている。

 

論文発表の詳細

【論文発表概要】
名称:2025年度日本建築学会大会
部門:材料施工8 建設ロボット
日時:2025年9月10日(水)9:52〜10:40
会場:国立大学法人九州大学 センターゾーン・ウエストゾーン センター2号館 2310室
論文名:「四足歩行ロボットによる被災建築物調査技術の開発 その4 デジタルツイン技術の開発と運用方法の検討」
発表者:佐々木宣彦氏(ポケット・クエリーズ)、宮内博之氏(建築研究所)

「四足歩行ロボットによる被災建築物調査技術」は、現実空間の被災建築物を3Dスキャンで仮想空間に再現し、VRアプリケーションを通じて遠隔操作が可能である。これにより、災害現場での安全性と調査効率の向上が期待されている。

 

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杉田 大樹