AIが教科書に沿って個別に最適な学習支援 東京書籍の次世代学習サービス「教科書AI ワカル」にオルツの生成AI基盤を採用

株式会社オルツは、東京書籍株式会社がリリースを開始したAI対話型学習サービス「教科書AI ワカル」に、同社が開発‧提供している大規模言語モデル「LHTM-2」(ラートムツー)を基盤としたノーコード生成AIプラットフォーム「altBrain(オルツブレイン)」が採用されていることを発表した。

「教科書AI ワカル」は、東京書籍の教科書に準拠していて、学習者の一人ひとりの理解度や学習ペースに合わせて、個別に最適な学習体験を、最新の生成AIが提供するAI対話型学習サービスとなっている。


「教科書AI ワカル」の概要

「教科書AI ワカル」は、学習者が知りたいこと‧やりたいことをリクエストすると、教科書の内容に基づいた問題や解説を生成し、個別の学習体験を可能にするサービス。さらに、AIとの対話を通じた授業形式のレッスンでは、問いと答えを繰り返す中で、学習者の深い理解が促進される。
今回のリリースでは、アーリーアクセス版として、中学英語教科書「NEW HORIZON」に対応した体験版が公開された。

体験版は誰でも無料で利用できる。
▶体験版の利用はこちらから:
https://kyoukasho-ai.tokyo-shoseki.co.jp/

教育現場で「生成AIを活用した学習支援」が急速に進む

近年、教育現場では生成AIを活用した学習支援が急速に進み、文部科学省もAIを活用した個別最適な教育の推進を打ち出している。AIを活用することで、従来の一斉授業だけでは対応が難しかった、学習者一人ひとりの理解度や学習意欲に応じた教育が可能になると期待されている。
東京書籍も、⻑年培った教科書制作のノウハウと当社の最新の生成AI技術を融合させたサービス開発に関する実証実験を進め、この度、「教科書AIワカル」をリリースする運びとなった。


東京書籍の教科書に基づいたアウトプット

「教科書AI ワカル」は、東京書籍の教科書に基づいたアウトプットを行う。学校の授業と完全に連動しているため、日々の授業や家庭学習の延⻑として、安心して活用できる。

学習者の理解度やペースに合わせ、AIがリアルタイムで解説や問題を提示するため、まるで一人ひとりに寄り添った個別指導を受けているような学習ができる。また、AIとの対話によって生まれる「問い」と「答え」のやり取りを通じて、学習者自身が主体的に考え、学びを深めることができるとしている。

なお、学習に必要な内容だけをアウトプットするようにAIが最適化されているため、不適切な内容の表示が防がれていて、学習者の入力データはAIの再学習に利用されない。


今後の展開

「教科書AI ワカル」は、今後も継続的な機能強化を予定し、音声入力‧出力機能などを追加し、より多様な学習スタイルに対応していく。また、中学校英語以外の教科、小学校や高校、その他にも対象を広げ、より幅広い学習者の支援を目指す。同時に、教育現場の業務負担軽減や生徒の思考力‧表現力の向上を目指した学習体験も提供できるよう、開発を行っていく考え。
オルツは「当社と東京書籍は、「教科書AI ワカル」の提供を通じて、教育の個別最適化と学びの深化という社会的課題の解
決に取り組み、これからの時代に求められる「自ら考え、学び続ける力」を育む学習環境の構築を目指します。今後も、両社の強みと最新のAI技術を活用しながら、革新的なソリューションの開発や、子どもたちの可能性を最大限に引き出す教育DXの実現を行い、すべての学習者がそれぞれの個性や能力を活かして成⻑できる社会の実現に取り組んでまいります」とコメントしている。

なお、「教科書AI ワカル」体験版はイベント「EDIX東京」の東京書籍ブースで公開展示される。

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ロボスタ編集部

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