既存のフォークリフトに遠隔操作・自動運転技術を後付け追加 コクヨロジテムがARAVと物流現場向けに実証実験

株式会社コクヨロジテムは、ARAV(アラヴ)株式会社とフォークリフトの遠隔操作・自動運転技術の実証実験を8月より開始したことを発表した。物流現場の業務効率化や働きやすい環境づくりと、より深刻化する労働力不足の解決を目指す。


保有しているフォークリフトに遠隔操作・自動運転技術を組込

この取組みは、コクヨロジテムが、物流倉庫内の業務効率化に繋がる技術の開発・導入を目的として実施した実験場コンテスト受賞団体に対して、実証実験の機会を提供し、各受賞団体の提案技術の実現を目指すもの。
実証実験では、ARAVが開発する機器をコクヨロジテムが保有するフォークリフトに搭載し、遠隔操作・自動運転技術の開発に両社で取組む。

配送センターでの動作確認の様子


遠隔操作と自動運転

遠隔操作の実証実験では、コクヨロジテム配送センターに設置した遠隔操作室から倉庫内にあるフォークリフトを稼働させ、標準動作の確認(走行確認、ハンドル操作等)と、作業ルート上でのパレット搬送の試験を実施する。今後、自動運転についても同様の実証実験を実施する予定。

遠隔での操作イメージ


技術の特色と期待される効果

今回、実証実験と開発にあたる遠隔操作・自動運転技術は、既存のフォークリフトに機器を後付け搭載する点に特色がある。
後付け搭載の技術が実現することで、物流事業者は自社が保有するフォークリフトにこの技術を導入することができるため、現場の課題解決が期待される技術を取り入れやすくするメリットがあるとしている。


期待される効果

・遠隔操作
冷暖房設備の無い過酷な倉庫環境下での作業を減少し、オペレーターの勤務場所の制限緩和等につながる。物流現場における働きやすい環境づくりが期待できる。

・自動運転
無人フォークリフト活用による人件費削減、作業可能時間の拡大(深夜~早朝)等につながり、物流現場の生産性向上・業務効率化が期待できる。

コクヨロジテムは「今回実証実験を開始した技術の実現が、物流現場において深刻化する労働力不足の解決へ繋がるものと捉え、本取組みを推進していきます」とコメントしている。


国際総合物流展に登壇

2024年9月10日~9月13日に開催される「国際総合物流展」において、コクヨロジテム未来戦略企画室が「ロジスティクス未来フォーラム2024」に登壇する予定。フォーラムでは、この取組みについての紹介も行う。
また、ARAVは国際総合物流展において、今回実証実験に使用した自動運転・遠隔操作機器の展示を行う。

《ロジスティクス未来フォーラム2024》
登壇日:2024年9月13日 14時30分~16時00分
テーマ:【経営革新セッション】ロジスティクス・物流におけるダイバーシティ(パネルディスカッション)
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/visit/lecture.htm

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ロボスタ編集部

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