ラピュタロボティクスは、ロジスティード東日本 柏の葉営業所に、最大75リットルのコンテナに対応可能な協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)XL」を納入したことを明らかにした。
背景と目的
ロジスティードグループは、これまでアーム型ロボット、AGV、ロータリラック、自動倉庫など、さまざまな設備を導入し、自動化・省人化設備を積極的に導入することで、生産性向上および安定したサービス品質の提供を実現し、顧客ニーズに積極的に応えてきた。
そのような中、同柏の葉営業所において、さらなる省人化を考える上で、既存のオペレーションおよびレイアウトを大幅に変更する必要のないAMRの導入を検討。さまざまな検討の結果、「ラピュタPA-AMR XL」モデルは75Lオリコンを2つ搭載できるなど、ピッキング工数をはじめとした生産性向上が見込めると判断され導入された。
ラピュタPA-AMR XLはピッキングの最短ルートをAIが提案し、ロボットが荷物の搬送を代行しながら作業スタッフと協働でピッキングを行うことが可能。AIがピッキングルートの最適化を図ることで、生産性向上とピッキングスタッフの歩行時間を削減する最新のロボティクスソリューションであり、導入においては物流現場スタッフの負担軽減、労働環境改善に寄与できる点を評価された。
導入においてのポイント、新規取り組み
1:ロジスティードグループでAMR初導入
AMRの初導入事例として本現場にて蓄積したノウハウを、他の拠点でもAMR導入時に活用が期待できる。
2:将来的な人材不足への対応
ロボットを活用することで、人のみに頼らない安定した労働力確保、作業品質に寄与。
3:大容量75リットルのコンテナ対応ラピュタPA-AMR XLの活用
今回の導入現場では、取り扱う製品が大きいため、コンテナの開口部が正面に向いているラピュタPA-AMR XLモデルはピッキングした製品を投入しやすく、ピッキング作業の効率向上に寄与する。
コメント
ロジスティード東日本株式会社
ロジスティード東日本株式会社 柏の葉営業所 所長 安田孝行 氏
複数顧客の案件を取り扱う当営業所は、お客様の製品に合わせた方法で保管や庫内作業を行っているため、大型設備を導入することが難しく、人手に頼った倉庫運営をこれまで行ってきました。
しかし、近年の人手不足ならびに人件費高騰などの影響もあり、省人化設備の導入が課題となっていた中、ロジスティード東日本 営業統括本部 営業企画部からラピュタロボティクスをご紹介していただきました。ピッキングガイド機能やハンズフリーによる作業員の負担軽減や、群制御AI技術による生産性向上が図れ、既存のオペレーションのままで大幅なレイアウト変更がなかった点も大きなメリットと思っています。
稼働して間もないですが、ラピュタロボティクスを含めた関係各所と連携し、更なる改善を図りたいと考えています。
ロジスティード株式会社
ロジスティード株式会社 ロジスティクステクノロジー部 主任技師 房小琳 氏
当部は自動化・省人化ソリューションを推進する部署で,各省人化設備や技術の比較検証を行い、ロジスティードグループ各社への現場導入を支援しています。
導入後、私たちは、AMRの習熟度が重要と考え、作業者に対して、使用方法について再教育を実施しました。また、ラピュタロボティクス様の改善チームには、定期的に作業ボトルネックの分析をしていただき、課題に対する対策立案・実施など改善活動を一緒に行っていただいております。両社の改善活動を実施することで、ピッキング作業の生産性改善につなげています。
今後はピッキング機能だけではなく、入庫格納等の付帯機能を追加し、AMRの価値を高めることによって、現場はより導入しやすくなると思います。
今後について
ラピュタロボティクスは、ラピュタPA-AMR XLモデルを活用し、物流におけるさまざまな課題解決に向けて取り組みを進めていくとしている。
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